還幸祭後の神輿洗奉告祭で舞殿から降ろされる3基の神輿・祇園祭2025年

7月29日の夕方。

京都市東山区の八坂神社を訪れました。

1ヶ月にわたり続く祇園祭は、ほとんどの行事を終え、残す大きな神事はこの日の夜に行われる神輿洗式だけとなりました。

神輿洗式は、盛り上がりのある行事で、山鉾巡行や神輿渡御を見られなかった方が、最後に祇園祭を楽しむのにおすすめです。

中御座の神輿が南楼門の外に運ばれる

八坂神社には、京阪電車の祇園四条駅から四条通を東に約5分歩くと到着します。

午後5時30分頃。

八坂神社に行く前に四条大橋に立ち寄りました。

四条大橋の北側には、午前中に行われた神用水清祓式で設置された斎竹(いみたけ)が、青空を背に2本立っています。

四条大橋の斎竹

四条大橋の斎竹

ここが、今晩、神輿洗式が行われる場所です。

四条通を八坂神社に向かって歩きます。

車道では、宮本組が、大松明の準備をしていました。

宮本組

宮本組

神輿洗式では、大松明も重要な役割を果たします。

八坂神社の西楼門の前に到着。

西楼門

西楼門

午後5時30分を過ぎると、建物の影が東大路通に長く伸びています。

夏至から1ヶ月経つと、日が落ちるのが早くなったなと感じますね。

神輿洗式は午後8時からですが、その前に午後6時に神輿洗奉告祭が本殿で行われます。

境内に入ると、すでに本殿、舞殿、南楼門に近づけないように縄や鎖が張られていました。

舞殿の東側で観覧したかったのですが、すでに大勢の人で埋まっていました。

もう少し早く来るべきだったなと思ったのですが、幸運にも西側は無人。

今回は、西側から神輿洗奉告祭を見ることにしましょう。

舞殿

舞殿

午後5時40分が過ぎ、遠くから「ホイットー、ホイットー」と掛け声が聞こえてきました。

その掛け声はだんだん近づいてきて、「四若」の旗が現れました。

四若神輿会の登場です。

四若神輿会

四若神輿会

四若神輿会は、神幸祭と還幸祭での神輿渡御では、八柱御子神(やはしらのみこがみ)が乗る西御座の神輿を担ぎます。

神輿洗式は、四若神輿会が担当するんですね。

午後5時50分頃になり、関係者が本殿に入っていきます。

本殿に入る関係者

本殿に入る関係者

そして、午後6時となり、神輿洗奉告祭が始まりました。

本殿から雅楽の音色が聞こえてきますが、外からでは何が行われているのかわかりません。

神輿洗奉告祭が進行する中、舞殿では、四若神輿会のお兄さん方が3基の神輿を下ろす準備を始めます。

24日の還幸祭で御神霊遷し(みたまうつし)が終わり、神輿は抜け殻状態となっています。

最初に舞殿から降ろされたのは、中央に奉安されていた中御座の神輿。

神輿洗式では、この中御座の神輿が、四条大橋まで運ばれます。

舞殿から降ろされた中御座の神輿は、そのまま南楼門から外に出ていきました。

中御座の神輿が南楼門を出る

中御座の神輿が南楼門を出る

東御座と西御座は神輿庫へ

続いて舞殿の東側に奉安されていた東御座の神輿が降ろされます。

舞殿から降ろすときは、前後左右を慎重に確認しながら神輿を動かします。

舞殿の階段を下るときは神輿が斜めになり、傍から見ていても危険な作業だとわかります。

東御座の神輿が舞殿から降ろされる

東御座の神輿が舞殿から降ろされる

東御座の神輿は、南楼門の西側に建つ神輿庫へ。

舞殿の西側に奉安されていた西御座の神輿も無事に降ろされました。

西御座の神輿も、「ホイットー、ホイットー」の掛け声とともに神輿庫に姿を消していきました。

夕日に照らされた西御座の神輿が何だか切ないですね。

神輿庫に向かう西御座の神輿

神輿庫に向かう西御座の神輿

最後は、東御座の神輿と並んで奉安されていた子ども神輿の東若御座の神輿が、数人の舁き手により降ろされ神輿庫に運ばれます。

これで、舞殿の上はいつもの何もない状態に戻りました。

午後6時30分頃。

囃子方が、本殿にお参り。

囃子方の参拝

囃子方の参拝

そして、南楼門の外に向かいます。

囃子方が外に出ると、お囃子が鳴り始めました。

これが今年最後に聴く祇園囃子となりそうです。

神輿洗奉告祭も終わり、いよいよ神輿洗式の準備が始まります。

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