6月下旬に京都府宇治市の興聖寺に参拝した後、宇治川沿いを歩きました。
宇治川沿いは、平安時代の貴族の別荘があったためか、どこかリゾート地のような雰囲気が漂っています。
梅雨の曇り空の日でしたが、少しばかりリゾート気分を味わうことができました。
宇治川の流れと木々の緑
興聖寺から、宇治川沿いを北に向かって少し歩くと、観流橋が架かっています。
観流橋の西には、宇治発電所があるのですが、そちらから宇治川に向かって大量の水が流れてきます。
木々の緑がきれいですね。
宇治発電所の方から流れてきた水は宇治川と合流し、白波を作っていました。
宇治川の流れに従い、遊歩道を北西に向かって歩いていきます。
遊歩道には人がおらず、宇治川の流れる音だけが聞こえてきます。
宇治神社の近くに架かっている朝霧橋のたもとには、源氏物語の宇治十帖モニュメントがあります。
宇治は、源氏物語の宇治十帖の舞台となった地であり、所々に宇治十帖の舞台であることを示す説明書が設置されていますよ。
朝霧橋を渡ります。
橋の中央から宇治川を下流に向かって眺めます。
こうやって宇治川を見ると、とても大きな川だとわかりますね。
晴れていれば、清々しい景色だったのでしょうが、あいにく、頭上はどんよりとした雲に覆われていました。
朝霧橋を渡り橘島に上陸。
橘島には、宇治川先陣之碑が置かれています。
源義経の軍勢が、宇治から京都に入る際、木曽義仲の軍勢と宇治川で戦いました。
義経の軍勢は、騎馬で宇治川を渡っていったのですが、その時、梶原景季(かじわらかげすえ)と佐々木高綱が激しい先陣争いをしたと伝えられています。
橘島から南の塔の島に向かいます。
足元では、ヒメジョオンがたくさん咲いていました。
塔の島の枝垂れ桜は、梅雨らしく緑色。
つい最近桜が咲いていたように思ったのですが、あっという間に梅雨も後半に入っています。
塔の島には、ウミウのウッティーがおり、7月1日から9月30日まで、宇治川の鵜飼を観覧できますよ。
こちらは、塔の島に立つ十三重石塔です。
十三重石塔は、弘安9年(1286年)に西大寺の僧の叡尊によって建立されました。
塔の島の十三重石塔の上から5番目の石は、石川五右衛門に盗まれ、現在、京都市伏見区の藤森神社(ふじのもりじんじゃ)の手水鉢の台石に使われていると伝えられています。
喜撰橋を渡り、宇治川の西側にやって来ました。
この辺りは、昔ながらのお店が多く建ち並び、どこか懐かしい景色が残っています。
お店の入り口付近では、西洋アジサイが咲いていましたよ。
梅雨の宇治川沿いは、人が少なく、のんびりと歩くことができました。
これから夏になって気温が上がると、昼間に宇治川沿いを歩くのはきつそうですね。