9月中旬に京都市上京区の京都御所を拝観しました。
紫宸殿(ししんでん)や清涼殿まで見終えた後は、北に向かって歩き、小御所(こごしょ)と御池庭(おいけにわ)を鑑賞します。
小御所と御池庭
小御所の前にやって来ました。
小御所も大きな建物であります。
小御所は、諸種の儀式が行われ、武家との対面にも用いられた建物で、寝殿造と書院造の2つの様式が混合しています。
小御所と言えば、慶応3年(1867年)12月9日の王政復古の大号令の後、小御所会議が行われたことで有名ですね。
小御所の前には、御池庭が配されています。
御池庭は、その名のとおり、池を中心とした池泉式庭園です。
前面は洲浜で、その中に舟着への飛石が置かれています。
対岸には多くの樹木が植えられており、水面に映る青空と木々もきれいであります。
小御所の北に蹴鞠の庭があり、さらに北に御学問所(おがくもんじょ)が建っています。
御学問所は、読書始めの儀や和歌の会など学芸関係のほか、臣下と対面する行事などに使われた建物です。
先ほど見た小御所と似ていますが、御学問所は書院造で、やや小さめです。
小さ目と言っても、お寺や神社で見る建物よりも大きいです。
御学問所と小御所を眺めます。
初秋の京都御所は、人が少ないのも良いです。
御常御殿と御内庭
御学問所の次は、北に進み御常御殿(おつねごてん)の前にやって来ました。
御常御殿の前には、御内庭(ごないてい)が配されています。
御内庭は、遣水を流し、土橋や石橋を架けた趣向を凝らした庭で、奥には茶室もあります。
御内庭では、ススキの穂が伸び、秋らしい景色を見せてくれました。
御常御殿は、天皇の日常の住いとして使用された建物で、16世紀末以降に清涼殿から独立して建てられました。
入母屋檜皮葺(いりもやひわだぶき)の書院造で、中は15室からなります。
御常御殿の廊下からは御内庭を正面に見ることができますが、御常御殿に上がることはできないので、廊下から御内庭がどのように見えるのかはわかりません。
御常御殿の西側には、御三間(おみま)があります。
御三間は、七夕や盂蘭盆会(うらぼんえ)などの内向きの行事に使われた建物です。
中には、金色の襖絵があるのですが、この日は戸が閉まっていたため見ることができませんでした。
御三間を見た後は、西に歩きます。
広大な敷地に休憩所が設置されていたので、ここから京都御所の景色を眺めます。
頭上に広がる青空、正面の木々、そして、白砂が京都御所らしさを感じさせてくれます。
ここで京都御所の拝観は終わりですが、出口近くの建物の中でも休憩できます。
出口近くの休憩所では、京都御所を紹介した映像も見ることができるので、最後に立ち寄りたいですね。
京都御所は、桜と紅葉の季節は人が多いですが、それ以外の時期は人がとても少ないので、じっくりと拝観できますよ。
なお、京都御所の詳細については以下のページを参考にしてみてください。