8月中旬に京都市中京区の本能寺に参拝した後、北に10分ほど歩いて下御霊神社(しもごりょうじんじゃ)を訪れました。
下御霊神社の境内には、白色のサルスベリと赤色のサルスベリが植えられており、夏になるときれいに花を咲かせます。
京都の夏は終わりに近づいていますが、まだ下御霊神社のサルスベリはきれいに咲いているだろうと思い、参拝していくことにしました。
正門の梁
下御霊神社は、京阪電車の神宮丸太町駅から西に徒歩約8分の場所に建っています。
地下鉄丸太町駅からだと東に徒歩約10分ですね。
寺町通に面する入り口には朱色の大きな鳥居があり、その奥には正門が建っています。
正門は、天明の大火(1788年)に造営されたものです。
正門の前に立ち、梁(はり)の中央を見上げます。
いつもながら龍の装飾が立派であります。
正門の裏側には、麒麟(きりん)の装飾。
鳳凰もいますよ。
他に玄武と朱雀に乗った仙人もいるので、下御霊神社に参拝する際は忘れずに正門の梁を見てください。
見ごろを保つサルスベリ
境内の正面には、拝殿が建っています。
その拝殿の近くに白色の花を咲かせるサルスベリが植えられています。
白色のサルスベリは見ごろですが、空が曇っていたので、写真だとわかりにくいですね。
角度を変えて、正門を背景に白色のサルスベリを撮影。
これだと、白色の花がたくさん咲いているのがわかります。
見上げる白色のサルスベリ。
晴天の日だと、もっときれいに見えたことでしょう。
拝殿の奥に本殿が建っているので、お参りをしましょう。
本殿には、非業の死を遂げた八所御霊(はっしょごりょう)が祀られています。
平安時代には、怨霊が災いをもたらすと信じられていました。
その怨霊を祀って御霊にすれば、災いから守ってくれるという御霊信仰が生まれました。
現在、7月に行われる祇園祭の起源は、平安時代に行われた御霊会(ごりょうえ)と伝えられていますね。
それでは、災いから守っていただけるように祈願しましょう。
本殿の北側に建つのは、三社(さんじゃ)です。
中央に神明社、右に八幡社、左に春日社の神さまが祀られています。
近くにあった説明書を読むと、天照皇大神、八幡大菩薩、春日大明神の三社を併せて信仰することが流行し、託宣が書かれた掛軸などの刷り物が出回ることで庶民に広まったそうです。
天照皇大神を祀る神明社(伊勢神宮)の託宣は正直です。
「はかりごとをめぐらすことは目先の利益にはなるが必ず神罰を受けることになろう。正直を通すことは少し頑固で独善に見られるかもしれないが最後には日月の恵みを受けるであろう。」と説明書に記されていました。
八幡大菩薩を祀る八幡社の託宣は清浄です。
「たとえ鉄の玉を食べようとも心の穢れた人の物を食べてはいけない。銅を溶かすようなほのおの上に座っても心の汚れた人の所へ行ってはいけない。」ということです。
春日大明神を祀る春日社の託宣は慈悲です。
「長い間不幸のない家であっても邪(よこしま)な心をもった人の家へは行かないこと。父母の喪に服しているような家でも慈悲の心をもった人の家へ行くがよい」そうです。
三社にもお参りをし、すばらしい教えを授かりましたよ。
拝殿北側のサルスベリも、赤色の花をたくさん咲かせ見ごろを保っていました。
下御霊神社のサルスベリは、8月中は見ごろを保っていそうでしたよ。
なお、下御霊神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。