7月下旬に京都市上京区の相国寺にハスを見に行った後、京都御苑の中にある拾翠亭(しゅうすいてい)を拝観しました。
拾翠亭は、年末年始以外の木、金、土曜日、葵祭、時代祭の日に拝観できます。
夏の拾翠亭の見どころはサルスベリです。
今回は、そのサルスベリを見るために拾翠亭を拝観しました。
1階広間
拾翠亭の最寄り駅は、地下鉄丸太町駅です。
駅からは、北東に徒歩3分で拾翠亭に到着します。
拾翠亭の入り口にやって来ました。
門をくぐり、建物の玄関に進みます。
拾翠亭の拝観料は、たったの100円。
近年、京都の多くの観光名所で拝観料の値上げが行われていますが、拾翠亭は以前と変わらず100円と格安のままです。
拾翠亭は、約200年前の江戸時代後期に建てられた2階建ての建物です。
五摂家のひとつである九条家の別邸として使用されていたもので、主として茶会や歌会などに利用されたそうです。
1階の広間にやって来ました。
広間は、十畳の広さで、書院造でありながら、いくらかくだけた表現がなされています。
広縁から東側にある九条池を眺めます。
広縁は、通常の縁側の2倍ほどの幅があります。
そのため、ゆったりとくつろげます。
涼しい2階座敷
階段を上がって2階座敷にやってきました。
窓には、貴族の邸宅らしい雅な細工がしてあります。
2階座敷は、二間半四方のゆったりとした広さで、1階広間よりもさらにくだけた自由な造形となっています。
北、東、南に縁高欄がめぐらされており、とても開放的です。
2階から見下ろす九条池。
奥に見える橋は高倉橋です。
高倉橋は、誰でも自由に渡ることができますよ。
お目当てのサルスベリですが、残念ながら、まだ咲き始めたばかりで、見ごろにはまだまだ遠い状況でした。
拾翠亭の2階座敷は、3方向から風が入ってくるので涼しいです。
心地良い風が通り抜けていくので、冷房がなくても汗が引いていきます。
あまりの気持ち良さにうたた寝しそうになりますよ。
拾翠亭の外に出て北西にある四阿(あずまや)にやってきました。
四阿でのんびりするのも良いものです。
でも、2階座敷ほどは涼しくありません。
こちらは拾翠亭の外観です。
「拾翠」の名には緑の草花を拾い集める意味が込められており、平安時代に貴族がのどかな春の日に野辺に出て、草花を摘んで楽しんだ慣わしにちなんで名づけられたのだとか。
また、「翠」にはカワセミの意味もあり、かつて九条池に数多くのカワセミが飛来したことから拾翠と名付けられたとも言われています。
夏の暑い日でしたが、拾翠亭で涼むことができました。
冷房の効いたお店でゆっくりするのも良いですが、自然の風で涼むのも良いものですね。
なお、京都御所の詳細については以下のページを参考にしてみてください。