4月下旬に京都市東山区の粟田神社(あわたじんじゃ)に参拝してきました。
粟田神社は、粟田山の中腹に建っており、境内に向かう上り坂の参道脇に多くのカエデが植えられています。
そのため、初夏になると美しいカエデの新緑を見ることができます。
今回、粟田神社に参拝したのは、その新緑を見ることが目的です。
参道の新緑
粟田神社は、地下鉄東山駅から南に5分ほど歩いた辺りに建っています。
三条通に面して一の鳥居が建っており、そこから少し南に行くと二の鳥居の前に到着します。
二の鳥居から坂道になっている参道を上っていきます。
参道の両脇ではカエデの木がたくさんの青葉を付けていました。
少々気温が高い日でしたが、カエデの木が影を作ってくれていたので、参道は涼しかったです。
晴天の日に見る新緑はキラキラと輝いてきれいですね。
境内の入り口付近の新緑も、いっぱい日差しを浴びて生き生きとしているようです。
本殿と吉兵衛神社に参拝
境内に入ります。
檜皮葺の拝殿の奥には、カエデの新緑に隠れるようにして本殿が建っています。
それでは本殿にお参りをしましょう。
粟田神社は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と大己貴尊(おおなむちのみこと)を祭神として祀っています。
創建は、貞観18年(876年)ですから、歴史はかなり長いです。
粟田神社が建つ辺りは、京の七口のひとつ粟田口があった地です。
そのためか、粟田神社は旅行安全のご利益があるとされています。
幕末には、皇女和宮が14代将軍徳川家茂(とくがわいえもち)に降嫁する折り、粟田神社に旅の安全を祈願したとも伝えられていますね。
本殿の右奥にきれいな鳥居が建っていました。
扁額には「吉兵衛明神」と書かれています。
このような鳥居が以前からあったかなと思って鳥居の裏側を見てみると、「平成二十七年五月吉日」と刻まれていたので、鳥居が建てられてまだ1年ほどしか経っていないようです。
鳥居の後ろには、小さな祠があり、その奥に大きな石が祀られています。
吉兵衛神社は、三条神宮道辺りにあった青蓮院の御門の東に奉祀されていた土地の守り神とのこと。
粟田口の安全をしっかりと祈願しておきましょう。
拝殿の檜皮葺の屋根と新緑。
初夏の神社らしい風景です。
神楽殿には、見ざる聞かざる言わざるの三猿がいました。
境内の北側にある展望台から京都市街を眺めます。
清々しい青空ですね。
中央には、平安神宮の朱色の大鳥居も見えます。
粟田神社の近くに尊勝院というお寺がありますが、そこからも同じような風景を眺められますよ。
本殿と吉兵衛神社へのお参りを終えたので境内から出ることに。
最後に二の鳥居付近にある鍛冶神社にも参拝をしておきましょう。
鍛冶神社は、粟田口の刀工の三条小鍛冶宗近・粟田口藤四郎吉光、作金者(かなだくみ)の祖である天目一筒神(あめのまひとつのかみ)を祀る鍛冶の神様です。
勝運や開運のご利益もあるとのこと。
粟田口には、三条小鍛冶の史跡がいくつかありますから、刀剣に興味がある方は、それらを巡るのも良いですね。
なお、粟田神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。