10月上旬。
京都市南区の東寺に参拝してきました。
東寺は、京都駅から近い世界遺産のお寺で、新幹線の車窓から見える五重塔が有名ですね。
有料の拝観エリアもありますが、境内に入ったり大師堂に参拝するのに拝観料は必要ありません。
食堂と大師堂に参拝
東寺の最寄り駅は、近鉄電車の東寺駅で、そこから北西に5分ほど歩けば、東寺境内の北東にある慶賀門の前に到着します。
JR京都駅からだと、八条口から東寺道を西に10分ほど歩くと慶賀門が見えてきます。
信号待ちをしている間、大宮通の向こうに見える五重塔を眺めます。
五重塔と車が走っているのを一緒に見るのは、よくよく考えてみると不思議な光景であります。
慶賀門をくぐって境内に入ります。
宝蔵を囲む濠のハスは、さすがにどれも葉だけの状態。
今回は、五重塔や金堂が建つ拝観エリアには入らずに食堂(じきどう)と大師堂にお参りすることにしました。
食堂は、その名のとおりお坊さんたちが食事をしていた建物です。
現在は、火災で傷んだ大きな仏像が数体安置されるとともに春日厨子には十一面観音立像も祀られています。
それでは、食堂に入ってお参りをしましょう。
続いて食堂から西に進み、大師堂の入り口の門までやってきました。
門をくぐると、都七福神めぐりの毘沙門天を祀る毘沙門堂が左手に建ち、右には大師堂が建っています。
大師堂の南側には不動明王が安置されています。
まずは、その不動明王にお参りです。
続いて大師堂の西側へ。
こちらの建物には、三面大黒天と安産不動明王が祀られています。
そして、大師堂の北側に回って、中に入りお参りです。
こちらには弘法大師像が祀られています。
建物内では、のんびりとくつろいでいる方もいらっしゃいます。
このような光景を見ると、今も弘法大師が庶民に愛されているということがよくわかりますね。
大きなお寺なのに気軽に参拝できるのも、東寺の良いところであります。
大師堂の東側には、背は低いけれども、気品のある五葉松が植えられています。
この五葉松は、天皇皇后両陛下が東寺に行幸された時の記念樹だそうです。
このまま育ちつづければ、東寺の名物になりそうですね。
大師堂を出て塀伝いに南に歩いていきます。
すると、何やら特別拝観が行われていました。
普段、門が閉ざされている本坊内を拝観できるようですね。
下の写真に写っているのは、小子坊(しょうしぼう)の門です。
建物は昭和9年(1934年)に弘法大師一千百年御遠忌の記念事業として新築されたものです。
建武3年(1336年)から半年間、北朝の光厳上皇(こうごんじょうこう)が政務をみた場所でもあります。
小子坊の南に建つのは灌頂院(かんじょういん)です。
こちらも、普段中に入ることはできないので、塀の外から建物を眺めるだけです。
灌頂院は、空海が生きていた頃から創建に着手された建物です。
しかし、竣工中に空海はこの世を去ったため、東寺二祖の実恵(じちえ)が完成させました。
現在の建物は、弘法大師八百年御遠忌の寛永11年(1634年)に徳川家光が再建したものです。
灌頂院付近から見上げた五重塔。
いつみても背が高く堂々とした姿をしています。
南大門から境内の外に出ました。
東寺の濠の側では、サギが微動だにせず立っていましたよ。
なお、東寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。