冬の南禅寺にお参りした後、近くの最勝院にも参拝しました。
最勝院は、南禅寺を訪れた人たちがついでにお参りすることはありますが、基本的に1年を通して観光客の方が少ないお寺です。
おそらく、その存在に気づかないのでしょうね。
無人の境内
最勝院は、南禅寺境内にある水路閣をくぐり坂道を上った先に建っています。
水路閣の近くに「駒ヶ瀧不動尊最勝院」と刻まれた石造りの道標があるので、その矢印に従って1分ほど歩けば最勝院の前に到着します。
参道前に到着。
石段を上り長く伸びた参道を進んで山門へと向かいます。
山門をくぐると奥に本堂が建っています。
境内には誰もいません。
まずは本堂にお参りです。
最勝院が建つ一帯の山峡は、鎌倉時代より神仙佳境と呼ばれており、駒道智大僧正が隠棲した地とされています。
駒道智大僧正は、文永3年(1266年)3月3日に秘密の法力により白馬にまたがり生身を天空にかくされたそうで、以来、この地から200メートルほど奥にある滝を駒ヶ瀧、僧正のことを駒大僧正と呼ぶようになりました。
また、院号をとって僧正を祀る寺を最勝院と呼ぶようになったとのこと。
境内には縁結びの松と呼ばれる松が植えられています。
参道をまたぐようにして右から左に枝が伸びています。
この松は、サルスベリの木に生えたものです。
縁結びの松の名は、それが由来のようですね。
縁結びの松の下には、仲睦まじいタヌキの家族がいました。
何ともほっこりする姿をしていますね。
このタヌキの夫婦は、縁結びの松のご利益で一緒になれたのでしょうか。
それにしても静かな境内です。
私だけしかお寺には人がいなかったので、寂しい感じもありますが、心が落ち着きます。
心が落ち着くと言えば、下の写真に写っている苔むした灯籠も味わい深い姿をしています。
このまま手をつけなければ、そのうち灯籠全体が緑色になってしまいそうです。
灯籠には全く手をつけていないのでしょうか、それとも頭の部分にだけ苔が残るように手入れをしているのでしょうか。
いずれにしても、情緒のある灯籠であります。
他にも境内には、赤い実をたくさんつけたマンリョウもありました。
冬はどこも殺風景ですが、マンリョウの赤い実があるだけで、どことなく温かみを感じますね。
なお、最勝院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。