9月上旬に京都市東山区の六道珍皇寺に参拝した後、北西に約6分歩き、建仁寺にも参拝しました。
建仁寺は建仁2年(1202年)に創建された京都最古の禅寺です。
繁華街の祇園に建っているのですが、旅行者や観光客の方が意外と少なく、広々とした境内をのんびりと歩けるのが良いところです。
境内は夏のまま
建仁寺には、京阪電車の祇園四条駅から南東に約5分歩くと到着します。
駅からだと、北西角の惣門が近いのですが、今回は、六道珍皇寺から歩いてきたので、南側に建つ勅使門から境内に入ることに。
勅使門から入ると言っても、一般の参拝者は通ることができないので、その脇にある通用口を通らなければなりません。

勅使門
かつて平重盛の六波羅邸にあった門を移し勅使門にしたとされており、柱や扉に矢が刺さった跡があることから矢の根門や矢立門(やたちもん)とも呼ばれていますが、遠目から見てもそれを確認できないですね。
勅使門の北側に設けられた放生池の中央にかたまっているハスは、すでに花がなくなり葉だけの状態。

放生池
9月に入っても、まだ真夏のような暑さの京都ですが、ハスは夏を終えたようですね。
今年の建仁寺のハスは花が一度にたくさん咲き、これまで見た中で最も美しく感じました。
境内の東側に祀られている楽大明神にお参り。

楽大明神
楽大明神の北には、洗鉢池を挟んで茶碑が立っています。

茶碑
建仁寺を創建した栄西禅師は、宋の国から日本に茶を伝えたことで知られています。
茶碑の後ろには平成の茶園もあり、茶葉が青々としていましたよ。
放生池の北側に建つ三門を見上げます。

三門
カエデの葉も濃い緑色をしており、夏の姿を保っています。
まだ9月上旬なので夏の名残を感じられる時期ですが、そろそろ気温が下がってきてほしいところであります。
三門の柱越しに法堂(はっとう)を眺めると、額に収めたような景色を楽しめますよ。

三門越しに見る法堂
建仁寺に参拝した時は、この景色も忘れずに見ておきましょう。
三門の西に進み、参道を北に向かって歩きます。
中央に石畳、左に整然と刈り込まれた生垣、右に松の木。

西側の参道
人がおらず心が落ち着く景色ですね。
ゆっくりと歩きたいところですが、日向は暑いので、すぐに木陰に移動したくなります。
法堂の裏側にやって来ました。
北に方丈が建っていますが、中に入るには拝観料が必要です。
今回は、方丈を拝観せず、外から塀越しに方丈の屋根を眺めるだけ。

法堂の裏側
方丈の正面に建つ唐門も、普段は閉ざされていて、一般の参拝者がくぐることはできません。
西側の参道をさらに北に進み塔頭(たっちゅう)の興雲庵に入ります。
興雲庵には、荼吉尼天(だきにてん)を祀るお堂が建っているのでお参りをしましょう。

だきに天堂
屋根の下には、豊川稲荷と書かれた提灯が吊るされています。
お稲荷さんということですから、商売繁盛をしっかりお願いしておきましょう。
北側の門から外に出ます。
門の近くでは、フヨウがひっそりとピンク色の花を咲かせていました。

フヨウ
フヨウは、夏の終わりから秋のはじめにかけて花を咲かせますが、今年は少し開花が遅いのではないでしょうか。
長く続く猛暑に植物も混乱しているのかもしれませんね。
9月上旬の建仁寺はまだまだ暑く、夏が続いていました。
フヨウの花が咲いていたので、初秋の雰囲気を少し感じられましたが、夏の延長戦といった感じでしたよ。
なお、建仁寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。