1月上旬に京都府宇治市の興聖寺に参拝した後、宇治川沿いを西に3分ほど歩き恵心院(えしんいん)に立ち寄りました。
恵心院は、あまり観光で訪れる人はいませんが、長い歴史を持つお寺なので、宇治市を散策する際はお参りしておきたいですね。
冬の境内
恵心院には、京阪電車の宇治駅から南東に約8分歩くと到着します。
JR宇治駅からだと東に徒歩約12分です。
恵心院の入り口には、ここから先が恵心院であることを記す石柱が立っています。
参道の右隣に建っているのは、お茶で有名な福寿園の宇治茶工房です。
手もみ茶づくりや抹茶づくりなど、お茶の名産地である宇治らしい体験をできますよ。
緩やかな上り坂となっている参道を進んでいくと、弘法大師空海の像が祀られたお堂があります。
寺伝では、弘仁13年(822年)に空海が創建した龍泉寺が恵心院の起こりとされています。
参道に弘法大師空海の像が祀られている理由がわかりますね。
弘法大師像を右に曲がって、少し歩くと山門に到着します。
そして、山門をくぐって境内へ。
境内は、冬らしく殺風景であります。
まずは、本堂にお参りをしましょう。
本尊は、平安時代後期の作の木造十一面観音立像です。
龍泉寺は、平安時代中期の寛弘年間(1004-1011年)に恵心僧都源信が再興し、以後、恵心院と称するようになります。
安土桃山時代以降は、豊臣秀吉や徳川家康の庇護を受け、伽藍が整備されたとのこと。
江戸時代には、3代将軍徳川家光の乳母の春日局(かすがのつぼね)との縁もあり、宇治茶師神林一門の後援を受けていたそうです。
たくさんのスイセンが咲く
本堂にお参りを済ませた後は、境内の西側へ。
この辺りは、膝ほどの高さのスイセンがたくさん植えられており、すでに開花していました。
植えられているスイセンは、どれもニホンズイセンですね。
一般にスイセンというと、このニホンズイセンを指します。
早いところでは、12月から咲き始め、翌年4月まで花を見ることができます。
石でできたテーブルとイス。
さすがに寒い冬は、ここに座って休憩している人はいません。
それどころか、お参りに訪れる人も全くおらず、境内は無人でした。
こんなにたくさんのスイセンが咲いているのに見る人がいないのは、もったいないですね。
赤く小さな実をたくさん付けたナンテン。
下向きに赤い実を付けているのは、マンリョウです。
ナンテンやマンリョウの赤い実が、殺風景な冬の境内に彩りを添えていましたよ。
そろそろ恵心院から出ることに。
恵心院には、三春滝桜が植えられているので、開花時期の3月下旬から4月上旬に訪れるのがおすすめです。
この後は、縣神社に参拝します。