ぬりこべ地蔵は歯痛封じのご利益を授けてくれる

京都市伏見区の伏見稲荷大社から南に約3分歩いたところに墓地があります。

その墓地の入り口付近には、ぬりこべ地蔵という変わった名で親しまれているお地蔵さまが祀られています。

伏見稲荷大社に旅行や観光で訪れる人は多いですが、ぬりこべ地蔵の存在を知っている人は少なそうです。

ぬりこべ地蔵は、歯痛封じのご利益を授けてくれると伝えられており、今でも、歯痛平癒の祈願のはがきが全国から寄せられているそうです。

痛みを塗り込めるお地蔵さま

JRの稲荷駅から東に約5分歩くと、墓地の北側に到着します。

京阪電車だと、伏見稲荷駅から南東に徒歩約10分です。

北側から墓地に入ってすぐの場所に小さなお堂があり、その前に「ぬりこべ地蔵」と刻まれた石柱が立っています。

ぬりこべ地蔵のお堂

ぬりこべ地蔵のお堂

お堂の中には、厨子があり、その中にぬりこべ地蔵が安置されています。

ぬりこべ地蔵のお堂の中

ぬりこべ地蔵のお堂の中

ぬりこべ地蔵とは変わった名ですが、これは、痛みを塗り込めるという意味だと伝えられています。

また、かつて、近くの直違橋(すじちがいばし)にあった摂取院の境外墓地に建っていた四方塗り込めのお堂に安置されていたことから、ぬりこべ地蔵と呼ばれるようになったとも言われています。

ぬりこべ地蔵に歯痛封じ祈願をし、ご利益を授かったら、そのお礼に塗り箸を奉納するのだとか。

歯の痛みが消え、お箸を使って食事をできるようになったから、塗り箸を奉納するのでしょうか。

毎年6月4日の虫歯予防デーにちなんで、深草稲荷保勝会が中心になって供養が行われいます。

この日にお参りすれば大いにご利益を授かれそうです。

京都は和菓子が有名ですから、観光で京都を訪れて、つい甘いものを食べ過ぎ虫歯になってしまう人がいそうです。

伏見稲荷大社の近くにも、おいしいお店がたくさん軒を連ねていますから、食事の前にぬりこべ地蔵にお参りをしておきたいですね。

京都には、他にも中京区にある白山神社が歯痛平癒のご利益を授けてくれると伝えられていますよ。

ぬりこべ地蔵から南に5分ほど歩いたあたりには、五百羅漢で有名な石峰寺があるので、こちらにも立ち寄っておきたいです。

石峰寺のさらに南には、花天井絵を見られる宝塔寺もありますよ。

伏見区は、伏見稲荷大社が注目されますが、その周辺にも、興味深い観光名所があるので、ぜひ、時間が許す限り散策してください。

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