10月22日に京都市左京区の平安神宮に時代祭を見に行った後、神苑に入りました。
「平安神宮に神苑なんてあるの?」
と思う方もいらっしゃるでしょうが、社殿を囲むように広々とした神苑が設けられています。
神苑は、毎年6月と9月に無料公開が実施されるのですが、今年は9月の無料公開が中止となり、代わりに10月22日の時代祭の日に無料公開が行われることになりました。
木々の緑が清々しい南神苑
平安神宮の最寄り駅は、地下鉄の東山駅です。
駅からは、北に徒歩約10分で平安神宮に到着します。
神苑の入り口は、境内の北西角にあります。
神苑は、南神苑、西神苑、中神苑、東神苑で構成されています。
そして、最初に見るのは南神苑です。
南神苑の入り口付近には、たくさんの八重紅枝垂れ桜が植えられています。
4月には、美しい紅色に咲いた姿を見られますよ。
南神苑の片隅に「神苑池生態系保護事業池底浚渫作業一式」と刻まれた石碑が置かれていました。
碑文を読んでみると、平安神宮の神苑にある池は、外来種の影響を受けずに生態系が維持されてきたことが書かれていました。
しかし、年々、泥砂が堆積するようになり、池中の生息環境が著しく悪化していました。
このような状況の中、株式会社アクティオの小沼光雄氏が、全池浚渫(しゅんせつ)工事を行い、池中から泥砂が取り除かれ、生態系が維持されるようになりました。
石碑の日付は、令和元年(2019年)10月7日となっています。
そう言えば、以前、池の中で何か作業をしているなと思っていたのですが、あれは浚渫工事だったんですね。
散策路を順路の矢印に従い進んでいきます。
足元には、リンドウが1輪だけ咲いていました。
南神苑は、昭和56年(1981)に竹取物語、伊勢物語、古今和歌集、枕草子、源氏物語に登場する草木約180種類を植栽し、王朝文化をしのばせる庭として「平安の苑」と呼ばれるようになりました。
南神苑の一番南には、電車が置かれていますよ。
この電車は、日本最古のものです。
日本最初の電車は、明治28年(1895年)に京都で誕生しています。
電車の開通は、平安神宮創建とも深い関係があることから、記念として南神苑に保存されています。
180種類の草木を植栽したということから、南神苑にいると、ちょっとした森林浴を楽しめます。
池のほとりでは、フジバカマが咲いていました。
そして、シオンも。
シオンは、そろそろ終わりが近いですね。
小川のせせらぎ。
とても清らかな流れです。
浚渫工事が行われたから、今もこのようなきれいな水が流れているんでしょうね。
この後は、西神苑を見に行きます。