4月上旬に平野神社に桜を見に行った後、東に10分ほど歩き、京都市上京区の千本釈迦堂に参拝しました。
千本釈迦堂には、立派な枝垂れ桜の阿亀桜が植えられており、毎年3月下旬に見ごろを迎えます。
2021年の桜は、開花が早かったことから、すでに阿亀桜は散っている頃です。
でも、代わって、そろそろ遅咲きの八重桜が見ごろに入っていることでしょう。
本堂と桜
千本釈迦堂の最寄り駅は、京福電車の北野白梅町駅です。
駅からは、北東に10分ほど歩くと千本釈迦堂に到着します。
市バスだと、「千本上立売」で下車して、西に徒歩約5分です。
北西角の入り口にやって来ました。
ここからまっすぐ東に歩くと、ちょうど本堂が建っています。
本堂の近くにやって来ると、八重桜が見ごろになっていました。
落ち着きのある檜皮葺の屋根を持つ本堂と桜が、和の風情を感じさせます。
この八重桜の前には、普賢象桜(ふげんぞうざくら)と書かれていますが、品種は松月(しょうげつ)でしょうね。
どちらも、よく似ていて見分けがつきにくいです。
葉が緑色だと松月、茶色だと普賢象です。
上の桜は、葉が緑色なので、松月だと思います。
それでは、本堂にお参りをしましょう。
本堂は、鎌倉時代に建てられたもので、応仁の乱(1467年)でも燃えず、市内最古の木造建築として国宝に指定されていますよ。
境内の東側には、内助の功で知られるおかめさんの像が置かれています。
そのおかめさんの前には、関山(かんざん)が植えられており、赤色の花をたくさん咲かせていました。
関山は、例年だと4月中旬以降に見ごろを迎えるのですが、今年は4月上旬ですでに満開です。
こちらは、緑色の花を咲かせる御衣黄(ぎょいこう)
その下には、新しい石碑が置かれていました。
建立されたのは、令和2年(2020年)11月で、裏側には、「理容遺産認定第三号-一」と刻まれていました。
全国理容生活衛生同業組合連合会と京都府理容生活衛生同業組合のそれぞれの理事長の名も刻まれています。
千本釈迦堂には、快慶作の釈迦十大弟子象があり、その中の優婆離(うばり)は、元理髪師でした。
今回、理容遺産に認定されたのは、この優婆離像が評価されたからとのこと。
表面には、「千本釈迦堂 釈迦堂に 優婆離佛像 黄葉晴れ」と刻まれています。
黄葉は、「もみじ」と読みます。
もみじと言えば、境内では、カエデの新緑もきれいでしたよ。
カエデの近くに植えられている八重桜も満開です。
隣には、背が低い八重桜もありました。
本堂の横には、黄緑色の花を咲かせるウコンも植えられており、こちらも見ごろでしたよ。
ウコンは、黄桜とも呼ばれていますね。
境内にはネコもいました。
近づいても逃げていきません。
人に慣れているようです。
南側の山門から外に出ます。
山門の前に植えられているソメイヨシノは、すでに葉桜となり、桜の季節が終わりに近づいていることを教えてくれていました。
千本釈迦堂の遅咲きの桜は、4月18日までは咲いていそうですよ。
この後は、千本ゑんま堂に普賢象桜を見に行きます。
なお、千本釈迦堂の詳細については以下のページを参考にしてみてください。