4月上旬に京都市北区の上品蓮台寺に桜を見に行った後、千本通を南に5分ほど歩いて上京区の石像寺(しゃくぞうじ)に参拝しました。
石像寺には、過去に何度かお参りをしていますが、春に訪れるのは今回が初めてです。
市バスに乗って龍安寺に桜を見に行く途中、石象寺の山門越しに満開の枝垂れ桜が見えたので、帰りに立ち寄って行こうと思った次第です。
ただ1本の枝垂れ桜
石像寺は、市バス停「千本上立売」から徒歩約2分の場所に建っています。
千本通に面した小さな門をくぐると、もうひとつ山門が建っています。
さらに山門をくぐって境内に入ると、本堂の地蔵堂が建っています。
まずは、地蔵堂にお参りをしましょう。
さて、お目当ての枝垂れ桜ですが、山門の南側に植えられています。
薄い紅色の花がたくさん咲き、見事に満開であります。
枝先には、少し葉が出ていますが、八重咲きの花がびっしりと付いています。
枝垂れ桜と一緒に見る地蔵堂。
私が石象寺に訪れた日は、参拝者がほとんどいませんでした。
普段から、それほど人が多いお寺ではないのですが、枝垂れ桜がきれいに咲いていても参拝者は増えないようです。
石象寺に枝垂れ桜が植えられていることを知っている人が少ないのでしょうね。
枝垂れ桜の向こうには、お地蔵さまがいらっしゃいます。
お地蔵さまと言えば、地蔵堂に祀られているお地蔵さまは、釘抜地蔵として有名ですね。
その昔、京都の商人が両手の痛みで苦しんでいたところ、夢の中にお地蔵さまが現れて両手に打ち込まれた八寸釘を抜いてくれたという伝説が残っています。
その言い伝えにちなみ、地蔵堂には、釘と釘抜きの絵馬がたくさん奉納されていますよ。
地蔵堂の裏には、珍しい阿弥陀三尊の石仏も祀られています。
この石仏は、元仁2年(1225年)に開眼供養した銘があり、台座、仏像、光背にいたるまで一石で彫られています。
使われている石は、花崗岩とのこと。
最後に枝垂れ桜越しに地蔵堂を眺め、石像寺から出ることにしました。
桜は、たくさん植えられている方が華やかですが、石像寺のようにただ1本だけ枝垂れ桜が植えられているのも味わい深いものがありますね。
京都には、まだまだ知られていない桜が他にもたくさんありそうです。
なお、石像寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。