3月下旬に京都市東山区の三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)に参拝しました。
春の三十三間堂は、境内の東にある池泉の周囲で様々な花が咲きます。
もちろん桜もあり、種類も豊富です。
特に桜は、早咲きの品種が多く、3月下旬から見ごろに入ります。
十一面千手千眼観世音
三十三間堂は、京阪電車の七条駅から東に徒歩約5分の場所に建っています。
京都駅から市バスで三十三間堂に向かう場合は、206系統か208系統に乗車し、「博物館三十三間堂前」で下車してすぐです。
三十三間堂の入り口の前にやってくると、多くの旅行者や観光客の方が列を作っていました。
半分以上は、海外からお越しの方です。
日本人観光客は、他の桜の名所に行っているのでしょう。
三十三間堂は、桜の名所というイメージがないですからね。
三十三間堂の拝観料は600円です。
拝観料を納め、まずは三十三間堂の中に入ります。
三十三間堂は、日本で唯一の千体観音堂です。
その名のとおり、堂内には千体の観音さまがいらっしゃいますが、中央の大きな観音さまを含めると合計1,001体です。
1,001体の観音さまが本尊で、正式には十一面千手千眼観世音(せんじゅせんげんかんぜおん)といいます。
長さ120メートルの三十三間堂内に並ぶ観音さまたちは荘厳です。
観音さまは、皆違う顔をしていらっしゃるんですよ。
大量生産ができなかった時代に仏師が制作したのだから、顔が違っていて当たり前だと言われると、そのとおりなのでしょうが、そんなことを考えるものじゃありません。
中央の大きな観音さまは、中尊で、大きな顔の上にも顔がいくつかあります。
もちろん手もたくさんありますよ。
三十三間堂の1,001体の観音さまは、以前は5体が欠けていました。
2018年10月まで、東京、京都、奈良の国立博物館に出張しており、全員集合したのは26年ぶりとのこと。
過去に何度か三十三間堂にお参りをしていますが、1,001体並んでいるものだと思っていました。
他にも、堂内には風神と雷神の像、二十八部衆の像も安置されていますよ。
早咲きの桜
観音さまにお参りを済ませた後は、境内の東にある池泉へ。
池のほとりでは、河津桜が紅色の花をたくさん咲かせていました。
河津桜は散り始めていたので、そろそろ見ごろを終えそうです。
こちらはコブシの真っ白な花。
下の写真のエドヒガンザクラは、山形県指定天然記念物の白鷹町・薬師ザクラの子桜です。
まだ3分咲き程度でしたが、枝先は多くの花が咲いていましたよ。
三十三間堂には、椿も何本か植えられています。
どの椿も、ちょうど見ごろになっていました。
早咲きの枝垂れ桜は満開。
鐘楼付近の枝垂れ桜は、やや花数が少ないですが見ごろです。
三十三間堂の西側にも、河津桜や彼岸桜が植えられています。
すでに河津桜は終わっていましたが、ヒガンザクラは満開です。
三十三間堂を眺めます。
あまりの長さに写真に収まり切りません。
こんな大きな建物を平安時代によく建てられたものですね。
再び池泉の近くに戻ってきました。
濃い花をたくさん咲かせた陽光桜や黄緑色の枝垂れ柳が美しいです。
空は曇っていましたが、良いお花見ができましたよ。
なお、三十三間堂の詳細については以下のページを参考にしてみてください。