世継地蔵尊大祭で賑わう上徳寺・2019年

2月8日。

京都市下京区に建つ上徳寺に参拝しました。

上徳寺には、子授けで有名な世継地蔵が祀られており、毎年2月8日に世継地蔵尊大祭が催されます。

世継地蔵尊大祭は、午前10時から十種福祈願法会、午後2時から紫灯護摩供養が行われ、私は紫灯護摩供養が始まる30分ほど前に上徳寺を訪れました。

酒粕汁と多幸焼

上徳寺は、地下鉄五条駅から東に徒歩約7分の場所に建っています。

京阪電車の場合は、清水五条駅から西に徒歩約5分ですね。

富小路五条の交差点の南側にやって来ると、多くの参拝者が上徳寺の山門の前に並んでいました。

世継地蔵尊大祭では、酒粕汁と多幸焼と呼ばれるたこ焼きの接待が行われますが、山門前の列は多幸焼を待つ人の列でした。

山門をくぐり境内に入ります。

本堂前では、紫灯護摩供養の準備が終わっており、あとは午後2時になるのを待つだけの状態でした。

本堂

本堂

境内の奥の地蔵堂にお参りをしましょう。

地蔵堂

地蔵堂

地蔵堂には、多くの絵馬が奉納されていましたよ。

地蔵堂の近くで、酒粕汁をいただきました。

酒粕汁

酒粕汁

酒粕の香りがきつめで、体の中から温まることができましたよ。

酒粕汁の次は、多幸焼もいただきました。

多幸焼

多幸焼

多幸焼は、やや辛かったため、こちらも食べ終わった後に体が温まりましたよ。

2月8日は、1億日分の功徳を授かれる一億劫日功徳日にあたり、上徳寺では、地蔵尊十種福御宝札を授与しています。

地蔵尊十種福御宝札は、立春を迎え、その住んでいるところに貼り1年の御守護を記念するものだそうです。

ちなみに十種福は、以下のとおりです。

  1. 世継ぎが授かり相続する。
  2. お産が軽い。
  3. 身体丈夫で欠けるところがない。
  4. あらゆる病いを除く。
  5. 長生する。
  6. 賢くなる。
  7. 財宝ができる。
  8. 人々に好かれ敬われる。
  9. 穀物がよく実る。
  10. 神仏の加護がある。

紫灯護摩供養

午後2時となり、紫灯護摩供養の開始です。

お坊さんたちが、地蔵堂の前で祈願しています。

地蔵堂に祈願するお坊さん

地蔵堂に祈願するお坊さん

そして、地蔵堂を1周した後、本堂前へと移動します。

本堂前に整列した後、山伏姿のお坊さんが、6方向に矢を放ちます。

矢を放つ山伏

矢を放つ山伏

矢を放った後は、いよいよ護摩木に点火です。

点火

点火

点火された護摩木からは、少しずつ煙が上り始めます。

そして、火が強くなると本堂前が白い煙で視界不良となりました。

立ち上る煙

立ち上る煙

風向きが変わり、煙がこちらに向かってくると目が痛くなります。

功徳を授かるためには、この煙にも耐えなければならないのでしょうか。

炎が強くなってきたところで、参拝者が奉納した木札が火の中に入れられます。

火の中に入れられる木札

火の中に入れられる木札

すると、炎がさらに勢いを増し、火の粉まで飛ぶようになりました。

私の方向にまで火の粉が飛んできたので、服が焦げないように風下へと移動します。

火の勢いは、どんどん強くなり、真っ赤な炎が大きくなっていきます。

燃え盛る炎

燃え盛る炎

そして、中の木札も真っ黒になっていきます。

この日は、最高気温が10度未満の寒い日でしたが、紫灯護摩供養の間は、燃え盛る炎のおかげで、とても温かかったです。

七福神とねがいの塔

紫灯護摩供養の終了後、地蔵堂の裏側にやって来ました。

こちらには、アンパンマンなどのぬいぐるみがたくさん奉納されていましたよ。

ぬいぐるみ

ぬいぐるみ

地蔵堂の西側には、背の低い七福神も勢揃いしていました。

幸福をもたらす七福神

幸福をもたらす七福神

上徳寺の七福神は、幸福をもたらす七福神と呼ばれています。

左から布袋尊、寿老神、福禄寿神、弁財天、毘沙門天、大黒天、ゑびす神です。

2月8日に七福神にもお参りをしておけば、さらに良いことがありそうですね。

ちなみにゑびすさまの右隣りには、少し大きな大黒さまがいらっしゃいましたよ。

七福神の南側に建つ宝篋印塔は、「ねがいの塔」と呼ばれています。

ねがいの塔

ねがいの塔

ねがいの塔は、この世のご利益(諸願成就)を叶えてくれる塔とのこと。

心を静めて塔の前に立ち、願いを念じて塔を右回りに3回廻ってお参りをします。

私も、3回廻ってお願いをしておきましたよ。

いつもは参拝者がほとんどいない上徳寺ですが、2月8日は、多くの人で境内が賑やかでした。

地元の方だけでなく、遠方からお越しの方もいたのではないでしょうか。

紫灯護摩供養が終わり、境内から人が減り始めてきたので、私もそろそろ上徳寺を出ることにしましょう。

また、機会があれば、上徳寺にお参りしたいですね。

なお、上徳寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

宿泊