葵祭路頭の儀・2018年

毎年5月15日は、上賀茂神社と下鴨神社の祭礼の葵祭路頭の儀が行われます。

路頭の儀は、葵祭の中で最も人気がある行事で、午前10時30分に京都御所を出発した行列が、下鴨神社を経由して午後3時30分に上賀茂神社に到着します。

行列が通る道路の歩道では、多くの観光客や旅行者の方が葵祭の行列を観覧し、とても賑わいます。

今年、私は出町橋の西側で葵祭の行列を見てきました。

本列

午前11時頃に出町橋の西側にやってきました。

河原町今出川を行列が通過するのは、午前11時15分頃。

私が陣取っている場所に行列がやって来るのは、さらに5分から10分くらいはかかります。

午前11時20分を過ぎた頃に行列の先頭がやってきました。

先頭の2騎の馬の鞍には「POLICE」と書かれており、お巡りさんが騎乗しています。

警察官の騎馬

警察官の騎馬

葵祭りの行列は、大きく本列と斎王代列に分かれています。

本列の最初は、乗尻(のりじり)、検非違使志(けびいしのさかん)、検非違使尉(けびいしのじょう)と馬の列が続きます。

検非違使尉

検非違使尉

検非違使は、平安時代の警察のような役職です。

でも、検非違使は、法律で定められた役職ではない令外官(りょうげのかん)ですから、私設警察といったところでしょうか。

騎馬の列が過ぎると、徒歩の列が過ぎていきます。

傘の列

傘の列

葵祭りの行列では、所々で馬が登場します。

こちらは、内蔵寮史生(くらりょうのししょう)の列です。

内蔵寮史生

内蔵寮史生

内蔵寮史生は、内蔵寮の七位の文官で、御幣物を管理しています。

大きな車輪を付けた乗り物は牛車(ぎっしゃ)です。

牛車

牛車

その名のとおり、牛が車を引いています。

牛車の屋根の部分には、多くの藤の花が垂れ下がっていてきれいですね。

こちらの馬は、頭に金色の板を付けています。

馬

何か意味ありげな馬ですね。

本列の最後に登場するのは、風流傘(ふりゅうがさか)です。

赤色の風流傘

赤色の風流傘

傘の上には、牡丹やカキツバタなど季節の花が飾りつけてあります。

もう1基、風流傘がやってきました。

黄色の風流傘

黄色の風流傘

傘の上の黄色い花は、ヤマブキでしょうか。

斎王代列

本列が過ぎた後は、斎王代列の登場です。

花傘をさしている女性は、高級女官の命婦(みょうぶ)です。

命婦

命婦

命婦の後ろを女の子の列が過ぎていきます。

女の子の列

女の子の列

女の子が過ぎると、腰輿(およよ)に乗った斎王代の登場です。

斎王代

斎王代

平安時代には内親王から斎王が選ばれましたが、現在は未婚の市民女性から選ばれるため斎王代と呼ばれています。

斎王代の後ろを婦人の列が進みます。

婦人の列

婦人の列

騎馬姿の女性は、騎女(むなのりおんな)です。

騎女

騎女

斎王付きの清浄な巫女(みかんこ)で、騎馬姿のため、この名が付いたそうです。

花傘と夫人の列が続きます。

傘と婦人の列

傘と婦人の列

こちらは、蔵人所陪従(くろうどどころべいじゅう)の列です。

蔵人所陪従

蔵人所陪従

蔵人所陪従は、斎院の物品、会計をつかさどる蔵人所の雅楽を演奏する文官で、それぞれ楽器を持っています。

斎王代列の最後は、再び牛車の登場です。

最後尾の牛車

最後尾の牛車

この牛車は、斎王の牛車で女房車とも呼ばれています。

本列の牛車と同じように見えますが、葵、桂、桜、橘の飾りがついているところが異なっていますね。

これで葵祭の行列は終わりです。

先頭から最後尾まで、通過するのに約30分かかりました。

これくらいの時間だと、それほど疲れずに観覧できますね。

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