3月下旬。
京都市中京区に建つ六角堂に参拝しました。
六角堂には、御幸桜(みゆきざくら)と呼ばれる早咲きの枝垂れ桜が植えられています。
京都のソメイヨシノの開花は3月22日と例年よりも1週間ほど早かったことから、それよりも早くに見ごろを迎える御幸桜を見ておかないとと思い、六角堂を訪れた次第です。
満開の御幸桜
六角堂の最寄り駅は、地下鉄烏丸御池駅です。
駅から烏丸通を南に5分ほど歩き、六角通を東に入ると、六角堂の山門前に到着します。
山門をくぐり境内に入ると正面に本堂が建っています。
本堂前の枝垂れ柳が、蛍光塗料で染めたかのような鮮やかな黄緑色の葉を空から垂らしていましたよ。
本堂の前には、背の低い枝垂れ桜がありました。
富士シダレ桜という品種で、開花時期は4月初旬とのこと。
すでに満開になっているので、3月中旬には開花したのではないでしょうか。
枝に吊るされていた説明書によれば、富士シダレ桜は、白色で咲き始め、淡いピンク色に色付き、2色のコントラストが楽しめる美しい桜なのだとか。
淡いピンク色の花が目立つ状況ですから、見ごろに入って数日経過しているのでしょうね。
それでは本堂にお参りをしましょう。
お参りを済ませた後は、本格的に境内の桜を見て廻ります。
寺務所前の桜は、7分咲きほどで見ごろ。
ソメイヨシノに似ていますが、少し違うようです。
御幸桜は、境内の東側に植えられています。
十六羅漢の後ろで、御幸桜が咲いています。
残念ながら、この御幸桜は、ほとんどの枝が伐られ、残っている枝がわずかとなっていました。
でも、その後ろにある御幸桜は、真っ白な花をたくさん咲かせていましたよ。
長徳2年(996年)の花山法皇の六角堂の御幸により西国三十三所観音巡礼が始まったことを受け、花山院前内大臣(かざんいんさきのないだいじん)が六角堂の花を見て、以下の歌を詠んだことが御幸桜の由来とされています。
世をいのる春の始めの法(のり)なれば 君か御幸のあとはありけり
それにしても御幸桜の花は真っ白ですね。
でも、この真っ白な姿も最初だけで、時間が経つにつれて徐々に赤みを増してきます。
御幸桜に近づくと、淡い紅色に変化している花が、ちらほらとありました。
全体がピンク色になった御幸桜もきれいですから、もうしばらく後に六角堂を訪れても良いですね。
本堂前にあった富士シダレ桜も時間の経過とともに赤くなっていきますが、御幸桜と同系統の桜なのでしょうか。
寺務所の前の枝垂れ桜も満開です。
この枝垂れ桜も、御幸桜でしょうか。
境内の西側にも、たくさんの枝垂れ桜が植えられています。
まだ、背は低いですが、やがては立派な枝垂れ桜となることでしょう。
今でも、滝のような流れを見せる枝垂れ桜ですから、大きくなれば春に見事な姿を見せてくれるはずです。
この枝垂れ桜も、白色に混ざって薄い紅色の花が咲いていましたから、御幸桜なのでしょうね。
六角堂を出る前にビルの9階に上り、境内を見下ろしました。
六角堂は、その名のとおり本堂が六角形をしていますよ。
見下ろす桜と枝垂れ柳もきれいですね。
なお、六角堂の詳細については以下のページを参考にしてみてください。