11月初旬。
京都市上京区にある京都御所に宮廷文化の紹介を見に行った後、京都御苑の北に建つ相国寺に参拝しました。
京都御苑のすぐ近くなので、京都御所を拝観した後は相国寺にも立ち寄りたいですね。
この日は、秋晴れの清々しい空が広がっており、相国寺の広い境内を気持ち良く歩けましたよ。
三門址と仏殿址
相国寺の最寄り駅は、地下鉄今出川駅です。
駅を出て今出川通を少し東に歩き、同志社大学と同志社女子大学の間の道を北に進めば相国寺の総門前に到着します。
駅から徒歩約5分ですね。
総門をくぐると近くに池があり、その池の奥に松の木が生い茂る一帯があります。
ここは以前に三門が建っていた場所です。
三門址の後ろにも同じように松が生い茂る一帯があり、こちらには、かつて仏殿が建っていました。
相国寺は、とても大きな禅寺なのですが、三門址や仏殿址のように今は失われている建物がいくつかあります。
創建間もない時期には、109メートルの高さのある七重大塔もあったのですが、火災や落雷などでたびたび失われ再建されなくなりました。
もしも、この七重大塔が残っていれば、京都で最も高い木造建築物となっていたのですが。
青空の下の境内
仏殿址から北にまっすぐ歩くと法堂(はっとう)が建っています。
それでは、法堂にお参りをしましょう。
相国寺は、室町幕府3代将軍の足利義満が花の御所の東に建立した禅寺です。
花の御所はとても広く、北は上立売通、南は今出川通、東は烏丸通、西は室町通まであったそうです。
その花の御所の東に義満は大禅院の建立を計画し、相国寺が完成しました。
相国寺ができる前は、京都五山は、南禅寺、天龍寺、建仁寺、東福寺、万寿寺の5つだったのですが、義満が相国寺を天龍寺の下に入れて、南禅寺を別格と位置づけました。
そのため、京都五山は6つになります。
ちなみに大徳寺は次格とされ、首格の南禅寺の次に列せられています。
それでは法堂にお参りをしましょう。
法堂から西に目をやると、鎮守の八幡宮の鳥居が見えました。
それにしても秋空が爽やかであります。
相国寺は参拝者が少な目なので、境内は静かです。
南に今出川通、西に烏丸通と交通量の多い道路があるのですが、車の騒音が気になりません。
参道から見上げる青空も、禅寺の建物と松の木との調和がとれて見事。
カエデも紅葉し始めていました。
例年だと、相国寺の紅葉の見ごろは11月下旬ですが、今年は少し早くなりそうです。
宗旦稲荷にもお参りをしていきましょう。
相国寺には、茶人の千宗旦に化けて客人にお茶を振る舞ったキツネの伝説が残っています。
宗旦稲荷の近くの鐘楼。
頭上には雲ひとつない秋空が広がっていましたよ。
相国寺では、12月3日まで禅林美術展が行われています。
秋の参拝時に時間があれば、こちらも見ていくと良いでしょう。
なお、相国寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。