10月10日に京都市役所近くの高瀬川一之船入を訪れました。
一之船入は、春の桜がとてもきれいで、観光客の方に非常に人気があります。
川に停まる高瀬舟と一緒に見る桜は、風情があって良いものです。
今回、高瀬川一之船入を訪れたのは、フジバカマを見るためであります。
川のほとりに並べられるフジバカマ
今の時期は、高瀬川一之船入や二条から丸太町までの寺町通沿いで藤袴祭が行われます。
そして、一之船入のフジバカマは、10月10日から15日まで見ることができます。
一之船入の最寄り駅は、地下鉄京都市役所前駅です。
駅から御池通を東に3分ほど歩き、木屋町通を北に折れると一之船入があります。
午前中に一之船入を訪れた時は、まだフジバカマの展示は始まっていませんでした。
午後を過ぎてから、再び一之船入に戻ってくると、フジバカマが川沿いに並び始めていました。
作業中なので、少し離れた所からフジバカマを観賞しましょう。
フジバカマは、数本だけだと見ごたえがありませんが、たくさん並んでいるとボリューム感がありますね。
一之船入の石柱の近くから北に向かって、次々にフジバカマが並べられていきます。
高瀬川は、江戸時代初期に角倉了以と素庵の父子が開削した川です。
一之船入は、9つある入り江の一番北側のこと。
二条から四条まで南に向かって作られた入り江のうち、残っているのは一之船入だけです。
江戸時代には、大坂から伏見、伏見から京都へと高瀬舟を使って物資が運ばれました。
高瀬川は、この高瀬舟にちなんで名づけられたもので、また、川沿いには木材屋をはじめ多くの問屋が建ち並んでいたことから木屋町と呼ばれるようになりました。
フジバカマと一緒に見る高瀬舟。
高瀬川は、あまり水かさがなく、底が透けて見えます。
浅い川の方が、水に透明感があってきれいに見えますね。
一之船入りには、今も往時をしのばせる石垣が残っています。
近くにあるお店も高瀬川の景観に溶け込んでいて、フジバカマがよく似合います。
以前に一之船入に並ぶお店に入って食事をしたことがありますが、窓際の席は川の流れを見ることができて、とても気分の良い時間を過ごせましたよ。
春の桜もきれいですが、フジバカマが並べられた秋の一之船入も風情があって良いものです。
高瀬舟に積まれた酒樽と米俵は、伏見から運ばれたのでしょうか。
フジバカマを見ながら飲むお酒も美味しそうですね。
一之船入にフジバカマを見に来る人は少なかったです。
たまたま近くを通りかかった人が、足を止めて見ていく感じで、混雑することはありませんでしたよ。