8月末。
京都市東山区の興正寺本廟に参拝しました。
興正寺本廟は、観光客でにぎわう三年坂に建つ真宗興正派の別院で、宗祖親鸞聖人のお骨が収まる本廟です。
また、全国門信徒の総納骨所でもあります。
今回は、清水寺の参拝後に三年坂界隈を散策したことから、その途中に興正寺本廟に立ち寄りました。
静寂の境内
興正寺本廟の最寄り駅は、京阪電車の清水五条駅です。
最寄り駅と言っても、東に20分くらい歩かないといけないのですが。
参道の入り口に到着。
周りには人がたくさんいるのですが、興正寺本廟に入っていく人はほとんどいません。
参道を進み石段の下にやってきました。
この石段を上った先には、寺務所と本堂があります。
本堂は近代的な建物です。
興正寺は下京区の西本願寺の南隣にあり、明治9年(1876年)に本願寺から独立しました。
興正寺本廟には、その後に親鸞聖人の遺骨を納めたので、建物が近代的なんですね。
本堂の近くに建つ鐘楼。
近くには親鸞聖人もいらっしゃいます。
本堂の奥へと進むと、本廟へと続く石段が現れます。
石段を上り本廟へ。
花がたくさん供えられています。
それではお参りをしましょう。
興正寺本廟の境内は、人が全くおらず静寂に包まれていました。
この地は霊山(りょうぜん)と呼ばれているのですが、お釈迦さまが初めて説法をされたインドの霊鷲山(りょうしゅぜん)に似ていることから、その名がつきました。
霊山は、浄土宗の開祖法然上人が別時念仏を修した地でもあり、また、時宗の国阿上人が正法寺を開いた地でもあります。
静寂の境内にいると、ここが念仏の聖地である理由がわかるような気がしますね。
本廟の近くには、「圓光大師別時念佛古跡」と刻まれた石碑が置かれています。
圓光大師は法然上人のこと。
ちなみにここから北に15分ほど歩いた辺りの安養寺が建つ地は、法然上人の吉水草庵があった場所でもあります。
本堂の北側に建つ浄華堂。
中には、寺院別・個人別納骨壇があります。
本廟にお参りを終え、一通り境内を歩いたので、そろそろ興正寺本廟から出ることに。
帰りは北側の参道を歩いて三年坂に戻ります。
途中で手洗屋形がありました。
ここに手洗屋形があるということは、本来は、北側の参道から境内に入るのでしょうね。
帰る間際になって気付きました。