鴨川から今出川通をまっすぐ東にひたすら歩いて行くと、銀閣寺に突き当ります。
徒歩だと20分以上はかかるでしょうか。
銀閣寺は世界遺産に登録されている寺院ということもあって、観光客や旅行者で参道が賑わっています。
参道には、お土産物屋さんも軒を連ねており、お店の中を覘いて歩くのも楽しいですね。
多くの人で賑わう銀閣寺の少し北に八神社があります。
銀閣寺を訪れた後に参拝する人がいそうな場所に建っているのですが、銀閣寺を出て八神社に向かう人は全くいません。
初夏のある日、銀閣寺に向かう人の波を横切って、無人の八神社にお参りしてきました。
八柱を祀る神社
市バス停「銀閣寺道」で下車した後、北東に5分ほど歩けば、八神社の参道の入り口になっている一の鳥居の前に到着します。
一の鳥居の周囲には民家がたくさんあるので、観光客の方も、さすがにここに神社があるとは気づかないのでしょうね。
一の鳥居をくぐってまっすぐ進み、さらに二の鳥居をくぐります。
緩やかな石段の脇には提灯がずらっと並んでおり、昼間なのに明かりが灯っていました。
参道が木々に覆われて薄暗いことから、神社の方の配慮で明るくしているのでしょうか。
石段を上った正面には、朱色の鳥居が建っていました。
これが本殿かと最初は思ったのですが、どうやら末社の稲荷社のようです。
扁額には、樹下稲荷大明神と書かれています。
稲荷社の創建年代は不詳とのこと。
とりあえず商売繁盛を祈願しておきましょう。
稲荷社から左に進むと、八神社の境内があります。
境内の北側に南向きに建つ本殿にお参り。
八神社は、その名のとおり8柱の祭神を祀っています。
祀られている祭神は、天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、高皇産霊神(たかみむすびのかみ)、神皇産霊神(かみむすびのかみ)、足皇産霊神(たるむすびのかみ)、生皇産霊神(いくむすびのかみ)、御鐉津神(みけつかみ)、大宮乃売神(おおみやのめのかみ)、事代主神(ことしろぬしのかみ)です。
諸願成就、厄除け、方除けのご利益を授けてくれるとのこと。
叶えたい願い事なら何でも聞いてもらえそうですね。
八神社の創建は、延喜年間(901-923年)とも大同年間(806-810年)とも伝えられています。
いずれの年代であったとしても、平安時代から続く古社であることには違いはありません。
神社の説明書によると、本社の大神様は万物を生み育て繁栄させると共に人の心を清め、正しく導き、お守り下さる神様だとか。
この辺り、旧浄土寺村の総氏神として崇敬されているそうです。
本殿の前には、拝殿があります。
他にも境内の西には倉庫のような建物もありましたよ。
本殿にお参りを済ませたので、参道を下りましょう。
二の鳥居の東側にもうひとつ末社があったので、こちらにもお参りすることに。
こちらは雨之社というそうで、山林や水をつかさどる高龗神(たかおかみ)を祀っています。
水害に遭わないようにお願いしておきましょう。
八神社の参道を歩いている時から気づいていたのですが、境内にはハチがたくさん飛んでいました。
いつ刺されるかとびくびくしながらお参りをしていたのですが、何事もなかったです。
雨之社付近に特にハチが多かったので、参拝時には注意してください。
八神社の由来は、実はハチがたくさんいるからで、元は蜂神社という社名だったのではないかと思いながら、二の鳥居を出たのでした。
なお、八神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。