京都市東山区の建仁寺塔頭(たっちゅう)の霊源院が、2015年の5月17日から6月14日まで甘露庭を公開しています。
甘露庭は、今回が初公開。
そして、6月6日から8日までの3日間、庭園がライトアップされ、日没後に蛍の放生会も催されます。
これは、行ってみる価値がありそうだと思い、ライトアップ初日の6日に霊源院を訪れました。
予想以上に多かった拝観者
京阪電車の祇園四条駅から南東に歩くこと約15分。
霊源院の入り口に到着です。
時刻は午後7時頃。
拝観受付が午後6時だったのですが、早く行っても外が明るくてライトアップを楽しめないだろうと思い、この時間に訪れたのですが、すでに霊源院の玄関は混雑していました。
それほど大きなお寺ではないので、拝観者も多くならないはずと思っていたのですが、これが大きな間違いでした。
玄関で靴を脱ぎ部屋に入ると、甘露庭が見れる縁側は、たくさんの拝観者で埋め尽くされていました。
もっと早く来るべきだったなと、ちょっと後悔しながら、縁側に座っている方の頭越しに甘露庭を鑑賞することに。
まだ外は明るかったですが、ライトアップのために設置された灯りに照らされた甘茶の青い花が、美しく輝いていましたよ。
甘茶はガクアジサイの変種です。
なので、姿かたちはガクアジサイの花にそっくりです。
徐々に外が暗くなってきました。
でも、蛍はまだ庭に放されていません。
他の拝観者の方たちの話声に耳を傾けると、どうやらライトアップは午後7時45分からとのこと。
時計を見ると、まだ30分近くも時間があります。
縁側付近は混雑しているので、とりあえず玄関に近い方の部屋で座って待機することに。
蛍の放生会を待つ間も、拝観者が増え続けます。
狭い部屋に100人以上いるのではないでしょうか。
私が座っている部屋からでは甘露庭の様子が全く見えません。
このままだと蛍を庭に放しても見れないかもしれません。
そして、日が暮れた7時45分頃。
蛍が庭に放されました。
縁側付近から歓声が上がりますが、私が座っている部屋からでは、庭園の様子が全然わかりません。
蛍を見終わった方が帰るのにあわせて、私も少しずつ甘露庭が見える縁側に近づいていきます。
はかなく光る蛍
何とか庭を見れるところまでやってきました。
蛍が、緑色に光っているのが見えます。
数は10匹ほどでしょうか。
とりあえず写真をとっておこうと思いシャッターを何回か押したものの、真っ暗闇で何も写ってませんでした。
よく見れば、どこかに蛍が写ってそうなのですが、まったくわかりません。
露出を明るくして、もう一度、甘露庭を撮影。
今度は、蛍を写せました。
上の写真の右下に写っている3つの白い点が蛍です。
実際に見ると、薄緑色のほのかな光がきれいだったのですが、写真だとその美しさを全く表現できません。
はかなく光る蛍。
どことなく、もの悲しさを感じます。
あまり長い時間、蛍を見ていると後ろで待っている方に迷惑なので、3分ほどで部屋から出ることにしました。
玄関の前では、甘茶に囲まれた布袋さまがにっこり。
忙しない庭園拝観を終えた後、この布袋さまの笑顔を見ると、なんだかほっとしましたよ。
なお、霊源院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。