4月29日に京都市伏見の城南宮に曲水の宴(うたげ)を見に行った際、神苑も散策しました。
普段は拝観料が600円なのですが、この日は無料で神苑が解放されます。
城南宮の神苑は、源氏物語に登場する植物などが100種以上も植栽されており、初夏になると、様々な花を楽しむことができます。
境内と春の山
城南宮の最寄り駅は、地下鉄竹田駅です。
そこから南西に15分ほど歩けば城南宮に到着します。
境内に入り、手水屋の近くに来ると、ピンク色と白色のツツジがきれいに咲いていました。
ツツジは、小ぢんまりと刈り込まれているものが多いのですが、このツツジは結構大きくて、軽自動車よりやや小さいくらいのサイズがあります。
手水屋のツツジを見た後は、鳥居をくぐり本殿にお参りです。
城南宮は、方除、厄除のご利益を授けてくれます。
境内の西側から神苑に入ります。
城南宮の神苑は、境内をぐるっと囲むように設けられており、西に春の山、東に平安の庭、南に室町の庭、桃山の庭、城南離宮の庭が配されています。
春の山には枝垂れ梅がたくさん植えられており、2月中旬から3月中旬が見ごろです。
さすがに初夏なので花は咲いていませんでしたが、たくさんの青葉がとても元気そうに枝に付いていましたよ。
平安の庭
平安の庭にやってきました。
こちらも真っ白なツツジが見ごろを迎えています。
小川のほとりにはアヤメも咲いていました。
開花時期が早いので一初(いちはつ)でしょうか。
近くの扇状の板には文目(アヤメ)と記載されていました。
平安の庭には、大きな池があります。
池の周囲には、ツツジやカエデが植えられています。
青々としたカエデの新緑も初夏らしい景色を作り出していましたよ。
以前は、もっと木々の枝や葉に池が埋もれるような感じだったのですが、きれいに手入れされて、庭全体の見晴らしがよくなっていました。
室町の庭、桃山の庭、城南離宮の庭
境内の南にある室町の庭へ進みます。
初夏の城南宮の神苑は、この室町の庭が最も美しいのではないでしょうか。
池のほとりに植えられたピンク色のツツジが満開です。
ツツジと藤の組み合わせは、初夏らしい風景の定番ですね。
藤棚の下に行って藤を見上げます。
藤棚の下には、多くの拝観者がいました。
藤を見たり、池やその周囲のツツジを眺めたりして、その美しさに見とれていましたよ。
桃山の庭のツツジも見ごろです。
里桜はすっかり緑色に変わっていますね。
松とツツジの組み合わせも桃山の庭の見どころのひとつであります。
赤色、白色、ピンク色のツツジの共演。
神苑南側の通路沿いのツツジもピンク色の花をたくさん咲かせていました。
カキツバタは、まだ青い草だけですが、5月も中旬になれば花を咲かせることでしょう。
最後に枯山水庭園の城南離宮の庭です。
華やかな神苑の景色を見た後に石庭を眺めていると、心が落ち着き始めます。
華やかな神苑から現実世界に戻るための心の準備のために城南離宮の庭が配されているように思えてなりません。
初夏は、様々な草花を見ることができるので、城南宮の神苑はこの時期に拝観するのがおすすめです。
梅や桜の時期もきれいなんですけどね。