京都市左京区の東大路二条に聞名寺(もんみょうじ)と妙伝寺というお寺が隣り合って建っています。
以前から何となく気にはなっていたのですが、お参りをすることなく素通りしていたんですよね。
平安神宮の近くに建っているということもあって、そちらに行くことばかり意識し、聞名寺と妙伝寺は全く気にかけていませんでした。
でも、一度くらいは参拝しておこうと思い、1月下旬に聞名寺と妙伝寺を訪れることに。
聞名寺の明眼地蔵
まず最初は聞名寺へ。
最寄駅は、地下鉄三条京阪駅と京阪三条駅です。
どちらからでも、北東に5分ほど歩けば到着します。
聞名寺は、もともと平安時代前期の光孝天皇の殿舎を天皇の死後に天台宗の寺としたものです。
山門をくぐってすぐの場所には、明眼地蔵(めいがんじぞう)が祀られています。
明眼地蔵は、光孝天皇の眼病を治癒したと伝えられており、今でも目を病む人々の信仰を集めているそうです。
最近、目の調子が悪いという方は明眼地蔵にお参りしておくと良さそうですね。
ちなみに眼病にご利益があると伝わるお寺に東山区の仲源寺があります。
本堂にもお参りをしておきましょう。
日蓮聖人の像が目印の妙伝寺
次は、聞名寺の北隣に建つ妙伝寺へ。
境内はとても広いです。
そして、本堂はその広さに負けないくらいの大きさで、写真に全景が収まりきらないほどの規模があります。
妙伝寺は、日蓮宗の日意上人が関西の信者が山梨の身延山まで参詣する不便をおもい京都に建てたお寺です。
本堂には、本尊の他に錐揉みの祖師像、七面大明神、日意上人像が祀られています。
本堂の隣に建つ御真骨堂。
こちらには、日意上人が勧請(かんじょう)した日蓮聖人の御真骨が安置されています。
妙伝寺は、当初は京都一条尻切屋町にあったのですが、天文法華の乱(1536年)などの戦乱や火災に遭い寺地を転々とし、現在地に定まったのは宝永の大火(1708年)の後です。
さて、妙伝寺はその名を聞いたことがないという方もいるでしょうが、東山二条の交差点に向かって立つ銅像を見たことがあるという方は多いのではないでしょうか。
この銅像は、日蓮宗の開祖の日蓮聖人の銅像です。
日蓮聖人像は車の通りが多い場所にあり、信号待ちの時には必ず目に留まるので、無意識のうちに記憶している方が多いはず。
私も、この日蓮聖人の銅像を思い出して、このたび、妙伝寺に参拝したんですよね。
聞名寺と妙伝寺はよく目だつ場所にありますが、参拝者はとても少ないお寺です。
平安神宮に観光で訪れるときにでも、両寺に参拝してはいかがでしょうか。