石清水祭の放生行事・2014年

毎年9月15日は、京都府八幡市の石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)で、勅祭の石清水祭が行われます。

勅祭というのは、天皇陛下からの使いである勅使がお供えを備えるために参向する祭礼のことで、勅祭が斎行されるのは石清水八幡宮を含めて全国で16社しかありません。

中でも、石清水祭は、賀茂祭と春日祭とともに三大勅祭とされています。

石清水祭は、15日の深夜から午後8時ころまで行われます。

今回、私が参加したのは、午前8時から行われた放生行事(ほうじょうぎょうじ)です。

頓宮と高良神社での儀式

放生行事が行われるのは、京阪電車の八幡市駅からすぐの場所にある頓宮(とんぐう)と、その近くを流れる放生川のほとりです。

午前8時になると、頓宮で儀式が始まりました。

頓宮の入り口

頓宮の入り口

一般参拝者は、入口より中に入れないので、遠くから儀式が行われているのを見るだけです。

さすがに中でどのようなことが行われているのかは、外からではわかりませんね。

儀式を終えて出てくる宮司の方たち

儀式を終えて出てくる宮司の方たち

頓宮での儀式を終えた宮司の方たちが門から出てきます。

そして、隣の高良神社へと向かいます。

高良神社へ

高良神社へ

高良神社は、石清水八幡宮の摂社です。

宮司の方たちが、ここにお参りをした後、再び頓宮に戻っていきました。

胡蝶の舞

頓宮と高良神社での儀式は15分ほどで終了。

その後の儀式は、放生川に架かる安居橋(あんごばし)で行われます。

安居橋

安居橋

安居橋の中央には、籠に入ったハトたち。

籠に入ったハト

籠に入ったハト

放生川のほとりでは、放魚の準備が完了しています。

放魚の準備

放魚の準備

石清水祭の起源は、貞観5年(863年)の旧暦の8月15日とされています。

八幡大神が、放生川のほとりに臨み、生きとし生けるものの平安と幸福を願う祭儀として始まったとのこと。

放生行事は、石清水祭の原点ということです。

8時20分頃になって、安居橋を楽人たちが渡っていきます。

楽人たちの登場

楽人たちの登場

そして、橋の中央でお祓いが始まりました。

お祓い

お祓い

楽人たちが川のほとりへと降りていきます。

放生川へ

放生川へ

そして、放魚の舞台へと進み、桶に入った水を川に放流していきます。

この桶の中には、魚が入っているのでしょうか。遠かったので、そこまでは確認できませんでした。

放流

放流

川への放流を終えた後は、胡蝶の舞の始まりです。

緑色の衣装を身につけた女の子が、ひとりずつ安居橋の中央へと進み、ゆっくりと舞を開始します。

胡蝶の舞の始まり

胡蝶の舞の始まり

1人だった女の子は2人に。

1人ずつ増えていく

1人ずつ増えていく

そして、3人、4人と増えて、優雅な舞を披露します。

ゆっくりとした動作で舞う

ゆっくりとした動作で舞う

動きはとてもなめらかで、せわしなさがありません。

日本の舞は、動作がとてもゆっくりなので、気持ちが落ち着きますね。

胡蝶の舞

胡蝶の舞

放鳥と放魚

胡蝶の舞が終わると、いよいよ放鳥です。

安居橋の中央のハトが入った籠の前に宮司の方たちが集まります。

放鳥の準備

放鳥の準備

そして、籠を開くと、中からハトたちが空に向かって飛び立ちました。

羽ばたくハトたち

羽ばたくハトたち

大空へと羽ばたいていくハト。

空へ飛び立つハト

空へ飛び立つハト

次々と放鳥が行われ、空にはハトの群れができていましたよ。

ハトの群れ

ハトの群れ

放鳥が終了したところで、楽人たちの退場です。

放生行事の見どころは、ここまでですが、まだ行事は終わっていません。

次は、一般参賀の人たちの放魚です。

一般の方たちの放魚

一般の方たちの放魚

神社の方から桶を手渡された参拝者が、川の舞台へと進み、桶をひっくり返していきます。

桶から赤色の金魚が川に放され、泳ぎはじめます。

川に放される金魚

一般参賀の方たちの放魚が完了したところで、放生行事は終了。

私たち人間は、他の生き物と深くかかわりながら生きています。そのことを意識しながら、毎日を過ごさなければなりませんね。

なお、石清水八幡宮の詳細については以下のページを参考にしてみてください。