1月17日は、観音様にお参りをする初観音。
京都の観音さまを祀っているお寺には、多くの方が参拝に訪れます。
京都市中京区の六角堂の名で親しまれる頂法寺にも観音さまが祀られています。
京都の町中に建つお寺なので、交通の便がよく、仕事の合間に立寄ってお参りしやすいところです。
如意輪観音像にお参り
六角堂は、地下鉄四条駅と烏丸御池駅の中間辺りに建っています。どちらの駅からも歩いて10分もかかりません。
入口に到着。
境内に入っていく人は意外と少なめ。
六角堂は、街中にあるのに大混雑しているのを見たことがないですね。
初観音だから、普段よりも多いのかと思ったのですが、そんなことはありませんでした。
門をくぐり正面に建つ本堂へ。
本尊の如意輪観音像にお参りです。
今年1年間、健康でいられるように祈願しておきましたよ。
境内は冬の景色
本堂にお参りを済ませた後は、少しの間、境内を散策することに。
本堂の前には、ハボタンがありましたよ。
黄色と紫の大きな花。
冬の寒さに負けず、元気に咲くハボタンを見ていると、寒さで丸まった背中がピンとまっすぐになります。
六角堂には、ハトがたくさんいます。
灯籠の上のハトにカメラを向けると、撮られ慣れているのか、カメラ目線。
地面には、数えきれないほどたくさんのハトがいます。
私が境内をのんびりと歩いていると、50羽以上のハトたちが後ろからついてきます。
寒そうにしている十六羅漢の前に来た時も、ハトたちは、着いてきていました。
本堂の東側で咲く赤色のサザンカ。
サザンカも冬を代表する花ですね。
境内の北側には池があり、そこには大きなハクチョウが数羽います。
陸に上がったハクチョウが毛づくろいをしています。
それにしても、ハクチョウの体はその名のとおり、真っ白できれいですね。
ハクチョウがいる池の辺りは、聖徳太子沐浴の古跡といわれています。
用明天皇2年(587年)。
聖徳太子は、四天王寺建立のための用材を訪ねて、京都にやってきます。
太子は、きれいな泉があったことから沐浴をしようと、持仏の如意輪観音像を池のほとりの多良の木にかけていました。
沐浴を終えた太子が、持仏を木からとろうとすると、とても重く持つことができません。
すると、如意輪観音が光を放ち、ここは衆生に利益を与えるのにふさわしい地だから、お堂を建てるようにと告げます。
そして、聖徳太子は、この地に六角堂を建てたと伝えられています。
ちなみに本尊の如意輪観音像は、この時の観音さまだそうです。
本堂を1周するように境内を歩き、門の近くまで戻ってきました。
ハトたちも、ずっと後を追いかけてきたので、きっと、他の参拝者の方は、不思議な目で私を見ていたのではないでしょうか。
門の近くにあるへそ石餅のお店は、池波正太郎の小説「人斬り半次郎」にも出てきます。
主人公の中村半次郎は、薩摩藩の出身で、日本で初めての陸軍少将となった人物です。
小説の中では、幕末に京都で勤めていた半次郎が、よくへそ石餅を食べに六角堂に来ており、ここで刺客に襲われています。
六角堂の名は、本堂の屋根が六角形になっていることが由来です。
近くのビルからは、六角堂を見下ろすことができるので、六角形の形を確認することができますよ。
まずは、ビルの中ほど5階から六角堂を見ることに。
ここから見ても、屋根は六角形に見えませんね。
でも、何となく、六角形の形をしているのではないかという想像はできます。
9階まで上がれば、完全に六角形に見えます。
昔の人は、機械がなくても、こんなに整った建物を建てていたんですから、その知能の高さに驚かされますね。
なお、六角堂の詳細については以下のページを参考にしてみてください。