京都観光は、車での移動よりも公共交通機関を使って名所の近くまで行き、周辺を徒歩で散策するのが最も時間を有効に使うことができます。
なので、京都観光を楽しむなら、足腰が強い方が良いわけです。
足腰の健康に関する願い事を祈願するなら、京都市上京区の護王神社が有名です。
ということで、これから1年間、京都の街をたくさん歩くことになるでしょうから、1月上旬に護王神社にお参りをしてきました。
和気清麻呂とイノシシ
護王神社は、地下鉄丸太町駅から北に10分ほど歩くと到着します。
入口近くの屋根瓦の上で、小さなイノシシがお出迎え。
護王神社の祭神は和気清麻呂(わけのきよまろ)です。
奈良時代、弓削道鏡(ゆげのどうきょう)が、自分を皇位につけるようにという宇佐八幡の神託を受けたと言ったため、その神託が本当かどうかを確かめるために和気清麻呂は、九州の宇佐八幡に赴きました。
すると、そのような神託は嘘であるということがわかり、清麻呂は都に帰り、称徳天皇に報告しました。
これが道鏡の怒りを買い、清麻呂は、大隅国(鹿児島県)に流されることになります。
その途中、清麻呂は、道鏡の手の者に襲われ、足を痛めました。
清麻呂が豊前国(福岡県)に差し掛かったところ、どこからともなく300頭ものイノシシが現れ、宇佐八幡までの道案内を始めました。
そして、清麻呂が、宇佐八幡に到着した時、イノシシたちは、どこかに去ってしまい、不思議なことに清麻呂の足の痛みが無くなっていたそうです。
この言い伝えから、護王神社には、多くのイノシシが祀られ、足腰の病気やけがの回復のご利益を授けてくれると信仰されるようになりました。
それでは、門をくぐって境内に入ります。
入口の正面には、正月らしく開運の絵馬が掲げられていました。
境内は、割と参拝者が少なめです。
さっそく、本殿にお参り。
これで1年間、足腰が健康でいられそうです。
イノシシ探しに夢中になる境内
お参りの後は、境内のイノシシ探しです。
以前にも護王神社に訪れて、イノシシを探したことがありますが、さらに増えているのではないかと思い、いろいろと探し回ってみました。
その前に境内の東に祇園をこよなく愛した吉井勇の歌碑があるのに気づきました。
護王神社の御神木は、カリンの木です。
吉井勇の歌の中にカリンの木を詠んだものがあったため、2009年に護王神社と縁のある歌一首を歌碑に刻んだとのこと。
風なきに 榠櫨(くわりん)の實(み)また ほろと落つ かくて極まる 庭のしづけさ
上の歌が歌碑に刻まれているものです。
なお、護王神社のカリンの御神木は、ぜんそく封じのご利益があるということです。
そのカリンの木の近くにある手水屋には、逆立ちしたイノシシの口から水がチョロチョロと流れています。
こちらは、ホウキのようなイノシシ。
イノシシであることがわかるのが、すばらしいですね。
下の写真に写っているのは、愛子さま御誕生記念で祀られたものです。
口から水が出ていますね。
足腰御守の前にも、イノシシのような石が置かれています。
ぐるりと体を囲まれて窮屈そうに見えます。
こちらは狛猪。
最後は、壁の上の屋根にいるイノシシを写して、護王神社を後にしました。
これで、足腰が健康でいられるだろうと思って帰宅したら、足の付け根が痛くなっていました。
どうやら張り切って歩きすぎたようで、筋肉痛になったみたいです。
でも、イノシシのご利益ですぐに治ることでしょう。
なお、護王神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。