夏の京都は暑いとよく言われます。
本当にそのとおりです。とは言え、夏の暑さは、他も同じようなもので、極端に京都が暑いということはないですね。
夏に京都観光をすると、暑さで疲れてしまうので、時期をずらした方が良いのですが、夏しか京都に行けないという方もいらっしゃるでしょう。
そんな方は、京都市左京区の下鴨神社に訪れてみてください。
木々が暑さを吸い取ってくれているような涼しさ
下鴨神社の参道は、糺(ただす)の森の中にあります。
青葉に包まれた参道は、夏の強い日差しを遮ってくれるので、長い参道を歩いていても暑くありません。
それどころか、参道はひんやりとした空気が漂い、汗が少しずつ引いていきます。
まるで、電車やバスに乗った時に感じる冷房の涼しさのようです。
いや、それよりも心地良いですね。何というのか、人工的に作られた涼しさではなく、体に優しい感じです。
特に風が吹いているというわけではないんですけどね。
青葉が、日差しを遮っているだけで、こうも体感温度が変わるものかと驚きました。
参道を進んでいくと、ところどころで、青もみじがキラキラと輝いていました。
サラサラ流れる小川のほとりを歩いていると、ガクアジサイが咲いていました。
7月に入っているためか、花は乾燥し始めていました。
そろそろアジサイも終わりですね。
境内から馬場へ
参道を進み、朱色の大きな楼門をくぐって境内に入ります。
木々が無くなると、太陽の光がとてもまぶしく感じます。
そして、体も一気に熱くなってきました。
青空には、真っ白な雲がフワフワと浮かんで爽やかに見えるのですが、暑さのせいでそのようにはとても思えませんでした。
写真で見るだけだと、きれいな空なんですけどね。
この暑さから逃れるためにすぐに本殿にお参りして、再び糺の森に戻りました。
やっぱり糺の森は、涼しい。
帰りは、参道の隣の馬場を歩きました。
途中、育みの樹と書かれた説明書を発見しました。
糺の森の瀬見の小川に沿うようにカツラの木がたくさん生えています。
説明書には、「山城原野の植生を今に残す糺の森は、太古よりさまざまな命を育み、静かに見守っています」と書かれていました。
人が手を加えなくても、糺の森の木々は、たくましく育っています。むしろ、人が何かをしようとすることの方が、植物にとっては迷惑なのかもしれませんね。
そんなことを考えながら、のんびりと馬場を歩いていると、いつの間にか入口付近まで戻ってきていました。
最後に馬場を振り返り、糺の森を後にしました。
それにしても道路は暑いですね。一度は引いた汗が、再び、じわじわと出てきました。