京都府長岡京市の乙訓寺(おとくにでら)は、4月下旬から5月上旬にかけて約2,000株のボタンが花を咲かせます。
そのため、当寺は牡丹寺とも呼ばれています。
5月初旬。
境内全体でボタンが見ごろを迎えている頃だろうと思い、乙訓寺にお参りに行ってきました。
様々な色のボタンが咲き乱れる境内
乙訓寺は、阪急電車の長岡天神駅から北に15分ほど歩くと到着します。
門をくぐり、右側の受付で拝観料500円を納めて境内へ。
参道の両脇には、数えきれないほどの量のボタンが様々な色の花を咲かせています。
花の大きさもそれぞれ異なっていますね。
ピンク色、薄ピンク色、濃い赤色など、カラフルな花たちが参拝者を迎えてくれています。
参道を進み境内に入ると、そこはボタンであふれかえっていました。
本堂の前にもたくさんのボタンの花。
ここまでボタンを見たところで、本堂にお参り。
ちなみに乙訓寺の本尊は、八幡弘法合躰大師像で、秘仏とされています。
さて、ボタンが植えられているのは、境内のどのあたりかというと、ほぼ全域です。
飾り方は、様々ですが、中でも白い傘をさしたボタンが印象的でした。
ボタン以外の花も探してみたところ、ツツジもきれいに咲いていました。
訪れた日の天気は曇りで、時々雨が降る状況。
白い傘をさしているボタンは濡れませんが、外に植えられているボタンは風雨にさらされてちょっとかわいそうでしたね。
屋根の付いた場所に植えられているボタンは、雨に濡れることなくきれいな花を咲かせています。
乙訓寺と言えば、長岡京遷都の責任者の藤原種継を暗殺した疑いをかけられた早良親王(さわらしんのう)が幽閉されたお寺でもあります。
親王は、無実を訴え絶食をしましたが、疑いは晴れず、配流の途中で非業の死を遂げました。
この辺りのことは、以下の過去記事で紹介していますので、ご覧になってください。
乙訓寺の境内には、今でも早良親王の供養塔があり、その周りにも多くのボタンが植えられています。
それにしても境内のいたるところでボタンが咲く風景は、曇り空の下でも明るく感じさせます。
京都府内のお寺で、このようにたくさんのボタンが咲く景色を見ることができるのは、乙訓寺の他にはないのではないでしょうか。
ボタンに興味がある方は、ぜひ一度、乙訓寺にお参りしてみてください。