以前に善峯寺と十輪寺に訪れた帰り、バスに乗り遅れたことから阪急電車の東向日駅まで歩きました。
次のバスまで待てば良いかとも思ったのですが、時刻表を見ると1時間に1本しかバスがない状況だったので、それなら1時間30分かけて駅まで歩いて帰っても、時間的には同じと判断して歩くことにしました。
その帰り道、ちょうど半分くらい歩いた辺りに大歳神社(おおとしじんじゃ)という神社が建っていたので、参拝していことに。
養老年間から続く古社
大歳神社の入口には、石造りの鳥居が建っています。
その左には、ピカピカの黒い石があり、そこには由緒書が刻まれていました。
由緒書によると、大歳神社は、養老2年(718年)に創建されたそうです。
平安遷都よりも前に建てられた古社のようですね。
延喜式神名帳にもその名が見られる大社で、山城国鎮座社の内大社にも列せられていたとのこと。
外から見ると、小さな神社に思えたのですが、鳥居をくぐってみると、境内はなかなかの広さがありました。
大歳神社の境内は、栢(かしわ)の森と称し、社は栢の社とも呼ばれています。
私が大歳神社に訪れた時は、境内に誰もおらず、静まり返っていました。
石畳をまっすぐ進み、本殿へと向かいます。
本殿は、朱色の玉垣に囲まれています。
大歳神社の祭神は、大歳神です。
大歳神は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と大市比売(おおいちひめ)の子で、農耕生産の神として信仰されており、この辺りの守護神だそうです。
また、相殿に石作神(いしづくりのかみ)と豊玉姫命(とよたまひめのみこと)を祀っています。
石作神は、石棺などを造っていた石作氏の祖神です。
垂仁天皇の后が亡くなった時、石棺を献上したことから、石作大連公の性を賜ったそうです。
ちなみに石作連を祀っている石作神社も延喜式神名帳にその名が記載されています。
その後、石作氏が衰えて、石作神が大歳神社に合祀されました。
本殿にお参りを済ませた後は、境内を少しだけ散策。
散策といっても、本殿の近くを見ただけなのですが。
本殿の脇には、小さな末社がいくつか建っていました。
末社の数は5つくらいあったと思います。
詳しい社名まで記録しておかなかったので、末社の名はわかりません。
もしも十輪寺の拝観後、バスに乗り遅れなかったら大歳神社に参拝することはなかったでしょうね。
この神社とは、何か縁があるような気がします。
なお、大歳神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。