毎年、大晦日の夜から元日にかけて108回つかれる除夜の鐘。
京都で除夜の鐘と言えば知恩院が有名です。
知恩院の大梵鐘は、奈良の東大寺、京都市東山区の方広寺のものとともに日本三大名鐘に数えられます。
約70トンもある梵鐘
知恩院と言えば、入口に堂々と建つ三門が有名です。
この三門と同じようにスケールの大きさが特徴的なのが大梵鐘です。
大梵鐘があるのは、境内の奥の方で、円山公園に近い場所です。
下の写真に写っているのが、その大梵鐘です。
高さ3.3メートル、口径2.8メートル、厚さ30センチ、そして、重さはなんと70トンもあります。
一体、こんなに重たいものをどうやって吊るしたのでしょうか。
鋳造されたのが、江戸時代の寛永13年(1636年)なので、現代のように土木作業で使う重機などはなかったでしょうからね。
大梵鐘を吊るしている鐘楼の柱が折れないのかと心配にもなります。
下の写真は、正面から大梵鐘を撮影したものです。
除夜の鐘は、17人のお坊さんによってつかれます。
毎年、数万人の方が除夜の鐘を聞くために知恩院に参拝するそうです。
横から見た大梵鐘も大迫力。
写真で見ると大きさが伝わってこないでしょうが、近くで見ると本当に大きいですよ。
大晦日の夜から初詣にお出かけになる方は、知恩院にも参拝して除夜の鐘がつかれるのを観覧してはいかがでしょうか。
方広寺の釣鐘
ついでなので、日本三大名鐘に数えられる方広寺の釣鐘の写真も掲載しておきます。
方広寺は、知恩院と同じ東山区に建っています。
知恩院から南に20分ほど歩いた辺りにあります。最寄駅は、京阪電車の七条駅です。
方広寺の釣鐘は、高さ4.2メートル、重さ82.7トンと知恩院の大梵鐘よりもさらに大きいです。
また、当寺の釣鐘は歴史的にも興味深い点があります。
それは、徳川家康が、釣鐘の銘文にある「国家安康」と「君臣豊楽」という言葉を家康を呪い、豊臣家の繁栄を願うという意味を表しているということを口実に大坂冬の陣を起こしたことです。
現在も釣鐘には、上記2つの言葉が刻まれており、拝観料を納めると見学することができます。
方広寺の釣鐘については、以前に以下の過去記事でも紹介しましたので、ご覧になってください。
なお、知恩院と方広寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。