京都市東山区には円山公園という広い公園があります。
旅行や観光で京都に訪れる方に人気の公園なので、ご存知の方も多いことでしょう。
でも、円山公園を知っているという方でも、公園の東の奥の方まで行ったことがあるという方は少ないのではないでしょうか。
円山公園の奥の方には、料亭が何軒か建っており、その近くには、小さな神社やお寺が3つ建っています。
1.円山稲荷
まず最初に紹介するのは、長楽寺のやや北にひっそりと建つ円山稲荷です。
由緒書には、円山稲荷は、京洛中最古最大の公園中に祭祀された稲荷尊と記載されています。
この円山稲荷は、事前に訪れようと思っていたわけではなく、偶然見つけた神社です。
狭い道沿いに建つ小さな社なので、見つけようとして見つけるのは難しいですね。
2.円山弁天堂
円山稲荷から北に少し歩くと円山弁天堂が建っています。
円山弁天堂もそれほど大きくはないのですが、円山稲荷よりは大きいですね。
円山弁天堂は、建久年間(1190-1199年)に慈鎮が勧請(かんじょう)したのが始まりです。
祭神は、七福神唯一の女性である弁財天で、音楽、技芸、福徳、財宝あらゆるものを授けてくれます。
技芸上達を弁財天に祈願した源照という琵琶法師は、後小松天皇に気に入られ、盲人で初めて紫衣を賜りました。
そのお礼に御堂を建立したことから、紫衣弁財天とも呼ばれるようになったそうです。
この辺りのことについては、京の伝説散歩路というWEBサイトの京の伝説・円山弁天堂のページに詳しく書かれているのでご覧になってください。
3.安養寺
最後に紹介するのは安養寺です。
安養寺は、円山弁天堂から山を上っていくと到着します。所要時間は約5分ほどですね。
安養寺の歴史は古く、平安時代初期に桓武天皇の勅願により、最澄が創建したのが始まりと伝えられています。
また、この辺りは、平安時代後期に浄土宗を開いた法然が修行した吉水草庵があった場所で、念仏発祥の地として知られています。
安養寺の境内は、案内図を見ると、かなり広いのですが、私が訪れた時は、石段を登った先に建っている本堂までしか行けませんでした。
以上が、円山公園の奥に建つ3つの寺社です。
円山公園に行ったことはあるけど、あまり時間をかけて散策したことがないという方は、公園の奥まで行ってみてはいかがでしょうか。
新たな発見があるかもしれませんよ。