京都市東山区にある円山音楽堂から坂道を上っていくと雙林寺(そうりんじ)というお寺が建っています。
雙林寺はそれほど大きなお寺ではなく、また、隣の墓石屋さんが目立っているので、気付かずに素通りしてしまいそうになります。
高台寺と円山公園ができて狭くなる
雙林寺の境内には、本堂がぽつんと建っています。
街中にある小さなお寺といった感じですが、実は昔は広大な敷地を有していたそうです。
雙林寺の歴史は古く、平安時代初期に天台宗を開いた最澄のために桓武天皇が創建したのが始まりです。
平安時代には、たくさんの塔頭子院(たっちゅうしいん)を有していたそうです。
また、桃山時代には、豊臣秀吉が雙林寺で花見の宴を催したこともあったとか。
しかし、江戸時代に入って、高台寺が建設されるときに敷地が削られて狭くなったそうです。
明治時代には、円山公園を造営するためにさらに敷地が削られ、現在の規模となっています。
高台寺と円山公園が、全て雙林寺の敷地だったということは、かなり広いお寺だったんですね。
地図で見る限りでは、二条城と同じくらいの敷地を有していたことになります。
小さな庭のネコとカエル
境内に入り、まずは本堂にお参り。
本堂の近くには、背の低い福々しい像が立っています。
姿から想像すると布袋様ではないでしょうか。
恵比寿様も大黒様も布袋様もみんな太っているので、見分けがつかなくなることがあります。
本堂の手前には小さな庭があります。
庭の中央には、空を見上げるネコが座っています。
ネコと同じ目の高さから写真撮影。
その後ろには、カエルの親子もいます。
小さいカエルが大きなカエルにしっかりとつかまっています。
それにしても、今にも飛び跳ねそうな姿勢ですね。
空を見上げるネコとカエルの親子の距離は1メートルほどです。
ネコはカエルに全く気付いていないようですね。
庭の隅の方にもカエル発見。
こちらのカエルは、夫婦と子供の3人家族のようです。
目が飛び出しています。
雙林寺は小さなお寺ですが、なかなか凝った造りの庭を持っていますね。
なお、雙林寺から南西に少し歩いた辺りに西行庵という建物がありますが、この建物は、雙林寺の飛び地境内だそうです。
西行庵については、以下の過去記事で紹介していますので、ご覧になってください。
また、雙林寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。