神社に行くと必ずと言っていいほどあるのが狛犬ですね。
伏見稲荷大社などのお稲荷さんの場合は、犬ではなく狐が鎮座していますが、多くの神社では狛犬が本殿などの左右に鎮座しています。
ところが、京都市左京区の哲学の道付近に建っている大豊神社の末社には、狛犬の代わりに普段見慣れないものが鎮座しています。
鼠、猿、鳶に守られた末社
大豊神社の境内は、それほど広くはありませんが、その歴史は古く、仁和3年(887年)に宇多天皇の病気平癒を祈願して創建されたそうです。
1000年以上の歴史があるため、大豊神社は昔からこの地域の産土神(うぶすながみ)として信仰を集めていたようです。
大豊神社が興味深いのは、境内に風変わりな末社がたくさんあることです。
それら末社の中には、大国社と呼ばれるものがあります。
大国社は、縁結び、学業、安産、子授けのご利益があるそうです。この末社の左右を何気なく見てみると違和感を覚えます。
そう、狛犬の代わりに狛鼠が左右に座っているのです。
左側の狛鼠を見るとなんとも愛くるしい顔をしていますね。参拝者から何かもらえるのを期待しているように見えますね。
こういった狛犬の代わりに別の動物が守っている末社は他にもあります。
下の写真は、右が日吉社で左が愛宕社です。どちらも小さな末社です。
こちらもよく見ると左右に狛犬以外の動物がいますね。
右の日吉社を守っているのは、狛猿です。こちらは、今にも踊りだしそうな格好をしていますね。
ご利益は災難除けだそうです。
そして、左の愛宕社を守っているのが鳶です。こちらは、警戒心が強そうで、何かすると飛びかかってきそうです。
愛宕社は、火難除けのご利益があるそうです。
このように大国社、日吉社、愛宕社には狛犬ではなく、狛鼠、狛猿、狛鳶がいるわけですが、どうやらこれらの動物はそれぞれの神様のお使いだそうです。
ちなみに大豊神社には、ねずみのお守りがあります。「何処か遠くへ」さんの大豊神社のページにその写真が掲載されていますので、ご覧になってください。大豊神社についても詳しく解説されているので、参考になりますね。
狛犬の代わりに別の動物がいる神社には、上京区の護王神社があります。こちらは狛猪ですね。
他にも犬以外の動物がいる神社があれば、またブログで紹介したいと思います。
2012年12月12日追記
2012年9月に大豊神社に狛巳が登場しました。
金運、招福のご利益を授けてくれるそうです。
今後も様々な動物が加わっていくと賑やかになりますね。