7月9日に京都市東山区の八坂神社に参拝しました。
7月の八坂神社は、祇園祭の神事が頻繁に行われます。
祇園祭は、別名を「はも祭」ともいい、この日は、はも道中の後、鱧奉納奉告祭が本殿で行われました。
はも道中が八坂神社と四条通を往復
八坂神社には、京阪電車の祇園四条駅から四条通を東に約5分歩くと到着します。
四条通からは西楼門をくぐる方が本殿に近いですが、今回は、南楼門から境内に入ることに。

南楼門
時刻は午後1時20分頃。
夏は、これくらいの時間帯が最も暑いですね。
そのため、本殿の近くも参拝者がまばらです。

本殿
それでは、本殿にお参りをしましょう。
鱧奉納奉告祭は午後2時からですが、はも道中は1時30分頃から始まります。
西楼門に行ってみると、すでに準備万端でした。

はも道中の御一行
はも道中は、淡路島から八坂神社にはもを届けにやって来た淡路島観光協会の方々によって行われます。
淡路島は、かつて御食国(みけつくに)と呼ばれ、朝廷に食材を献上していたそうです。
そういった歴史があることから、淡路島の宣伝もかねて、淡路島観光協会がはもを奉納するために7月上旬に八坂神社に参拝します。
2025年は7月9日にはも道中が行われましたが、年によって日にちは変わります。
はるばる明石海峡大橋を渡って、京都まで歩いてはもを届けに来たかはわかりませんが、西楼門から外に出たはも道中の御一行は、そのはもとともに四条通を西に進みます。

はも道中と西楼門
「あわじーしまからー、はもーどーちゅー」の掛け声とともに行列がゆっくり西に進んでいきます。
テレビ局のカメラがいっぱい来ていますね。
桶に入ったはもを確認。

桶に入った鱧
花見小路通まできたところでUターン。
そして、西楼門に戻っていきます。

西楼門に向かうはも道中
沿道では、はも道中が行われることを知らなかった方たちも、スマホを取り出し写真撮影を始めました。
海外からお越しの方も、何が行われているのかと興味津々です。
西楼門をくぐって境内に入るはも道中。

西楼門をくぐるはも道中
西楼門付近でいったん休憩した後、本殿に向かって再び進み始めます。
でも、運悪く、この頃から大粒の雨が降り始めました。
幸い、本降りにはならず、雨は10分ほどで止んでくれたので良かったです。
参道を進んだはも道中は、舞殿を時計回りに2周します。

舞殿を周るはも道中
そして、本殿の中に入り、鱧奉納奉告祭が行われました。
本殿の中から太鼓の音などが聞こえますが、外からでは何が行われているのかわかりません。
午後2時30分頃に本殿から出てきたはも道中の御一行は、「あわじーしまからー、はもーどーちゅー」と声を合わせ記念撮影をされていましたよ。

記念撮影
戎舞
記念撮影の後は、舞殿で人形浄瑠璃の上演。
淡路島は人形浄瑠璃も有名だそうです。
上演されたのは「戎舞(えびすまい)」という演目。
ゑびすさまが、祇園祭が無事に行われることを願ってお酒を飲みます。

お酒を飲むゑびすさま
他にもいろいろと祈願しながら、お酒を何杯も飲み、そのたびに黒子が参拝者に拍手を呼びかけるうちわを取り出し、参拝者が拍手を贈っていました。
最後の1杯は参拝者の健康を祈願していましたよ。
酔っぱらったゑびすさまは、ふわふわとした足取りでよろけながら釣り竿を取り出します。
そして、大きな鯛を釣り上げました。

鯛を釣り上げるゑびすさま
これで戎舞は終了です。
この後、ゑびすさまとの記念撮影も行われましたよ。
はもすきが振る舞われる
一方、南楼門の西側では、奉納されたはもがさばかれていました。

鱧をさばく
さばかれたはもは、大きな包丁で骨切りがされます。
骨切りが行われことで、食べやすくなるんですね。
そして、さばかれたばかりのはもは、はもすきとなり、参拝者に振る舞われました。

はもすき
はもすきは、淡路島の郷土料理で、冷えたうどんのようなだしの中にそうめん、ねぎ、たまねぎ、そして、はもを入れたものです。
私も1杯いただきました。
プロが骨切りしたはもは、身が柔らかく、シャキシャキとしたねぎとたまねぎの触感が合わさり美味であります。
スーパーで買うはもは、たまに骨がひっかかったり、身が固かったりしますが、淡路島の新鮮なはもをプロがさばくとこんなにも違うものかと驚きました。
だしも残さず、最後まで食べきりましたよ。
はもは、ビタミンAが豊富とのこと。
ビタミンAは、不足すると暗いところが見にくくなる夜盲症になったり、上皮組織や角膜が乾燥したり、粘膜の抵抗性が減少し細菌に感染しやすくなります。
健康のためにも、夏になるとはもを食べておきたいですね。
はも道中には、松竹新喜劇の芸人さんも参加されており、淡路島や松竹新喜劇の宣伝もされていましたよ。
はもすきは、250杯が用意されているとのことでしたが、私が食べ終わった頃には残り10杯となっていました。

振る舞われるはもすき
境内には、はも道中が行われることを知らなかった方が多かったようです。
はも道中の日程が、直前にならないとわからないので、偶然、八坂神社を訪れて遭遇したのでしょうね。
はもすきの振る舞いが終わった後も、境内では、淡路島のパンフレットやうちわの配布が行われていました。
パンフレットを見ていると、鱧そうめんや鱧天丼などのはも料理はもちろん、淡路牛にゅうめん、島鯖と足赤海老の温ったか島つけ麺など、おいしそうな料理がたくさん紹介されていましたよ。
淡路島の地図もあり、島のいろんなところに見るものがいっぱいあることもわかりました。
淡路島は、京都からそれほど離れていないので、ぜひ観光に訪れてはいかがでしょうか。
はも道中と人形浄瑠璃の模様は、動画にも収めていますのでご覧になってください。
この後は、長刀鉾の鉾建てを見に行きます。
なお、八坂神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。