9月中旬に京都市南区の東寺に参拝した後、北東に10分ほど歩いて西本願寺に向かいました。
西本願寺は、東寺と同じく世界遺産に登録されているお寺です。
京都の街中に広大な境内を持つ西本願寺は、京都駅から便利な場所にあるため、訪れる旅行者や観光客の方が多いですね。
とは言え、境内が大混雑することは滅多にないので、落ち着いてお参りできます。
工事中の唐門
西本願寺は、京都駅から北西に徒歩約10分の場所に建っています。
境内の南側にやって来ました。
ここには、装飾が見事な唐門が建っているのですが、現在、工事中で、その姿を見ることができません。
屋根葺替、漆塗、彩色、金具修理などが行われます。
唐門の屋根は、ヒノキの皮を重ね、竹釘で留めて噴きあげる檜皮葺(ひわだぶき)となっています。
檜皮は、30年から40年ごとの葺替が欠かせないのだとか。
今回の唐門の葺替は、約40年ぶりになるそうです。
唐門の修復期間は、2018年6月から2022年3月までです。
国宝三唐門のひとつである西本願寺の唐門を当分の間、見ることができないのが残念です。
唐門から東に歩き、堀川通の歩道にやってきました。
塀際の濠には、空が映っています。
先ほどまで、雨が降っていたのですが、所々に青空が見えるところまで天気が回復してきました。
この日は、雷もよく鳴り、西の方で落雷しました。
帰宅してテレビのニュースを見たら、阪急電車が落雷の影響で止まっていたので、きっと、この時の落雷だったのでしょう。
曇り空の境内
堀川通に面する御影堂門(ごえいどうもん)から境内に入ります。
御影堂門の先に建つのは、大きな御影堂です。
御影堂は、寛永13年(1636年)に建立されたお堂で、中には、浄土真宗の開祖である親鸞聖人の像が安置されています。
御影堂の前に植えられているのは、逆さイチョウです。
京都で火災が発生した時には、このイチョウが水を噴き出し、火から諸堂を守ったと伝えられています。
イチョウは、まっすぐに高く伸びている姿をよく目にしますが、逆さイチョウは、横に広がるように枝が伸びています。
イチョウを逆さまに植えたら、このような姿になったと言われていますね。
逆さイチョウの近くの蓮華からは、水が流れ落ちています。
御影堂の北隣に建つ大きな建物は、阿弥陀堂です。
阿弥陀堂の中には、その名のとおり、阿弥陀さまが祀られていますよ。
阿弥陀堂の頭上の雨雲が再び雨を降らせそうな感じです。
先ほどの青空も見えなくなり、境内がうす暗くなってきました。
本願寺は、親鸞聖人の末娘の覚信尼が、文永9年(1272年)に東山に建立した大谷廟堂が始まりです。
その後、第3代覚如の時に本願寺と称し、第8代の蓮如の時には、その教えが、近畿、東海、北陸にまで広がり、信者の数も増えていきました。
天正19年(1591年)に豊臣秀吉から堀川六条の地を寄進され伽藍が整備されましたが、慶長7年(1602年)に教如が烏丸七条の地を徳川家康から寄進されると、本願寺は東と西に分立しました。
西本願寺は、元和3年(1617年)の火災後に伽藍が再建され、現在にいたっています。
阿弥陀堂の正面に建つ阿弥陀堂門も工事をしていました。
阿弥陀堂は、昨年9月の台風21号の被害に遭い、屋根が破損してしまいました。
今回の工事は、それを直すものなのでしょうか。
空がますます曇ってきました。
境内の灯籠に灯りを入れても良いくらい薄暗いです。
雨の影響で、境内には大きな水たまりができていました。
水たまりには、御影堂の屋根が映り込み、まるで地面の下に諸堂が建っているようでしたよ。
私が、西本願寺に参拝した日は、雨が降っていたため人が少な目でした。
境内が混雑しないのは良いのですが、雨が降ると歩きにくくなるのが難点です。
この後は、東本願寺に参拝しました。
なお、西本願寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。