11月下旬。
京都市右京区の奥嵯峨に建つ愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)に参拝しました。
この時期の愛宕念仏寺では、境内のカエデが紅葉し見ごろを迎えます。
今回、愛宕念仏寺に参拝したのは、その紅葉を見ることが目的であります。
見ごろ過ぎの紅葉
愛宕念仏寺の最寄り駅は、京福電車の嵐山駅です。
駅からは、北西に20分ほど歩かなければなりませんが、途中の鳥居本の趣のある景色を眺めていると20分の道のりもそれほど苦にはなりません。
歩くのが辛い方は、市バスに乗車し「愛宕寺前」で下車すれば、愛宕念仏寺の仁王門にすぐに到着しますよ。
仁王門をくぐると、拝観受付があるので、ここで拝観料300円を納め境内に入ります。
愛宕念仏寺の境内は、山の斜面にあるので、石段を上らなければなりません。
それほど長い石段ではありませんが、駅から歩いて来ると少々疲れますね。
石段を上った左側には、火除地蔵菩薩座像が安置されている地蔵堂が建っています。
地蔵堂の向こうに見えるモミジは葉を散らし、紅葉の見ごろが過ぎようとしていました。
それでは地蔵堂に上がってお参りをしましょう。
石段付近に建つお堂は、ふれ愛観音堂です。
ここに祀られている観音さまには、手を触れてお参りします。
そうすると、心身の痛みを癒してくれるのだとか。
私も、観音さまに触れてお参りしておきましたよ。
境内の中央に建つ本堂。
本堂周りの紅葉も終盤に入っています。
本尊として祀られているのは、厄除け千手観音です。
中に入ってお参りできるので、災厄が降りかからないように拝んでおきましょう。
愛宕念仏寺には、羅漢像がたくさん置かれています。
これら羅漢像は、千二百羅漢と呼ばれ、昭和56年(1981年)から10年間、1,200人の一般の参拝者自身が彫ったものです。
年月の経過で苔むした羅漢もあります。
1,200体すべて異なる表情をしていますよ。
境内の奥に晴れた空が見えました。
でも、境内は山が日を遮っているので、陰になっています。
そのため、晩秋のもの悲しい雰囲気が境内に漂っていました。
本堂の奥の石段上に建つ多宝塔。
何とも個性的な姿をしています。
多宝塔からさらに石段を上ると、金色の虚空蔵菩薩が祀られています。
こちらにもお参りをしておきましょう。
虚空蔵菩薩の前から見下ろす風景。
ドウダンツツジの紅葉の奥に多宝塔が見えます。
再び本堂に戻り、そこから石段を下っていきます。
途中、鐘楼の屋根越しに紅葉が見えました。
愛宕念仏寺のカエデは、日当たりが良くないためか、真っ赤に紅葉しないようですね。
でも、濃いオレンジ色のモミジも哀愁を感じて、それはそれで良いものです。
鐘楼の中に入り、賽銭を入れて三宝の鐘を撞きましょう。
金色の鐘から出た美しい音が、境内に響き渡ります。
鐘の音にも晩秋のもの悲しさを感じます。
さらに石段を下っていきます。
石段から見下ろす終わりかけの紅葉と無数の羅漢像。
ここにも情緒たっぷりの風景がありましたよ。
愛宕念仏寺は、秋の行楽シーズンでも、観光客や旅行者が少な目です。
しんみりと紅葉を観賞したい方は、愛宕念仏寺に参拝すると良いでしょう。
なお、愛宕念仏寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。