10月下旬。
京都市東山区の大将軍神社に参拝しました。
大将軍神社を訪れるのは久しぶりです。
当社は、三条通の近くに建っていますが、三条通からは境内が見えないので、つい素通りしてしまいます。
台風被害を受けた荒熊稲荷社
大将軍神社の最寄り駅は、京阪電車の三条駅、もしくは地下鉄の三条京阪駅です。
どちらの駅からも、南東に徒歩約5分ですね。
大将軍神社の西側にある入り口にやってくると、社殿が倒れていました。
京都は、10月22日から23日にかけて台風21号が通過したので、その被害を受けたようです。
修復の作業が行われていましたが、境内には入れるということなので、とりあえずお参りしていくことに。
数年ぶりの参拝が、まさかこのようなことになるとは思いませんでした。
倒れていたのは、境内の西側に建つ荒熊稲荷社の社殿でした。
朱色の鳥居は、かろうじて被害を免れたようです。
しかし、社殿は完全に壊れてしまっています。
どうやら、大きなご神木が強風で根っこから倒され、荒熊稲荷社の社殿が押しつぶされたみたいですね。
荒熊稲荷社の隣の手水屋も傾いていました。
京都では、他の寺社でも台風の被害が出ているようです。
それほど風が強いようには思わなかった今回の台風ですが、瞬間的に強い風が吹くことがあったのでしょうね。
他の社殿は無事
境内の中央に建つ拝殿は無事。
拝殿の後ろの本殿も無事です。
もしも、本殿の後ろのイチョウが倒れていたら、本殿が破壊されていたでしょうね。
樹齢800年と伝えられるイチョウなので、とても大きいです。
それでは本殿にお参りをしましょう。
大将軍神社は、桓武天皇が平安遷都に際して大内裏鎮護のために都の四方四隅に祀った大将軍神社のうちの東南隅のひとつです。
東山の大将軍神社は、三条口の要地にあたり、邪霊の侵入を防ぐ意をもって重要視されていました。
なお、本殿には、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と藤原兼家が祀られています。
本殿の北東に建つ隼社は台風の被害を受けてないようです。
天満宮も無事ですね。
天満宮の手前には、東三條社の石柱があります。
当地は、平安時代に藤原兼家の邸宅東三條殿が建っていた東三條の森があった場所で、西北隅には清水が湧き出た小池もあったそうです。
兼家の子の道長が、後に兼家を大将軍神社に併わせ祀ったと言われています。
天満宮の隣の白龍辨財天も無事のようです。
京都では、台風の被害が多く発生しましたが、甚大な被害は少なかったようです。
それでも、大将軍神社にとっては荒熊稲荷社が倒壊しているので、大きな損害だと思います。
大将軍神社が、台風被害の身代わりになり京都を守護してくれたのでしょうか。