京都市東山区の地下鉄東山駅から数分歩いた華頂山のふもとに粟田山荘という旅館が建っています。
以前に何度もこの辺りは散策したことがあったのですが、つい最近、粟田山荘から華頂山に登ることができることを知りました。
そこで、華頂山を数分かけて登ってみることに。
華頂山を背に建つ本堂
華頂山の中腹まで登ってみると、そこには小さなお寺が建っていました。
お寺の名は、尊勝院。
創建は、平安時代後期の保延2年(1136年)で、陽範阿闍利(ようはんあじゃり)が比叡山横川に尊勝坊を開創したのが始まりです。
その後、三条白川坊に移転しましたが、応仁の乱(1467年)で荒廃。
文禄年間(1592-1596年)に豊臣秀吉が本堂を再建したそうです。
現在地に移ってきたのは、大正4年(1915年)のことで、本堂のみが移転されました。
本堂は、それほど大きな建物ではないのですが、華頂山を背に建っている姿は、堂々としているように見えます。
本堂内には、本尊の元三大師が祀られています。
しっかりとお参りしておきましょう。
静かな境内からの眺め
本堂にお参りをした後は、少し休憩。
ここまで来るのに急な坂を上ってきたので、若干息切れ。
本堂の斜め前の長椅子に腰をかけて、今一度、本堂を眺めてみます。
何度見ても堂々としていますね。
体力が回復したところで、境内を散策してみます。
あまり広い境内ではないので、散策にはそれほど時間を要しません。
特に本堂以外に気になるものはなさそうです。
なので、早々に境内から立ち去ろうと思って歩きだしたのですが、いやいや、まだ観るものが残っていました。
それは、境内からの京都市街の眺めです。
ここからだと、平安神宮の朱色の大鳥居が小さく見えますね。
静かな境内からの眺めが、心を落ち着かせてくれます。
京都は盆地なので、どの山に上っても、京都市内を一望することができます。
しかも、高層の建物が少なく、遠くまで眺めることができます。これも京都の魅力の一つですね。
尊勝院の近くにある粟田神社からも、同じような景色を眺めることができますので、尊勝院に訪れた後は、そちらにも足を運んでみてください。
また、尊勝院は、本堂内の特別公開が行われることがあるそうです。
本堂内には、大青面金剛像が祀られている他、「不見、不聞、不言(みざる、きかざる、いわざる)」の三猿の像も安置されているようです。
過去に行われた特別公開の内容については、「蘭鋳郎の日常」さんの下記記事で紹介されていますので、ご覧になってください。
なお、尊勝院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。