出町柳駅から叡山電車に乗車して終着駅の鞍馬駅まで行くと、鞍馬寺が建っています。
鞍馬寺はその名のとおり、鞍馬山に建立されたお寺です。
山頂の本殿金堂まで参拝するためには山道を登らないといけないので、体力に自信のない方だとお参りするのが厳しいですね。
でも、山内にはケーブルカーがあるので、それに乗車すれば楽に山頂に行けます。
山頂の本殿金堂にお参りを済ませた後、まだ、元気が残っていれば、木の根道になっている鞍馬山を散策するのもおすすめです。
奥の院へ
鞍馬寺の入山料は300円です。
鞍馬寺は見るものが多いので、この入山料は安いですね。
本殿金堂に参拝し、参道を歩いて行くと、奥の院の入り口が現れます。
ここからは、お寺と言うよりも山の中に入っていく感じです。
鞍馬山では、様々な石が採掘されます。
鉋(かんな)や剃刀(かみそり)の研磨の仕上砥に用いられる鳴滝岩や天狗の卵と呼ばれている閃緑岩など、山道を歩いていると、所々に鞍馬山で採掘される石の説明書があります。
山道を進み、牛若丸が奥州平泉に旅立つ前に鞍馬山の名残を惜しんで背比べしたと伝わる「義経公背比べ石」を過ぎると、木の根道が現れます。
そして、その近くにはたくさんの杉が天に向かってまっすぐに伸びています。
杉に囲まれるように建つお堂は、大杉権現社(おおすぎごんげんしゃ)です。
地を這うように杉の木の根が浮き上がっています。
なぜ、杉の根っこがこのような形になるのか不思議です。
近くの説明書によると、この辺りの地表は黄褐色の砂岩なのですが、原岩(閃緑岩の岩脈)となったマグマが貫入した時の熱で灼かれ、風化しにくい砂岩ホルンフェルズになっているとのこと。
土壌層が薄いため、杉の根が地表を這い木の根道ができたそうです。
要するに地盤が固すぎて、杉が土の中に根をはれなくなり、このように地表に浮き出ているということでしょう。
気を付けて歩かないと、根っこの間に足がすっぽりとハマってこけそうになります。
牛若丸は、鞍馬山で天狗と修行したと伝えられていますが、その修業の場が木の根道だったとか。
杉の根っこが浮き出している地面を何の苦も無く、飛んだり跳ねたりできるようになれば、武芸も上達することでしょう。
鞍馬寺に参拝した時には、木の根道も歩いておきたいですね。
ただ、冬に入山すると雪で木の根道が埋まってますから、それ以外の季節に訪れた方が良いでしょう。
なお、鞍馬寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。