7月21日に祇園祭の後祭の宵山を見に行きました。
八幡山まで見た後、新町通を南に進み、六角通を過ぎた辺りに建つ北観音山にやって来ました。
北観音山
北観音山は、大きな曳山で、とても見ごたえがあります。
ちょうどお囃子が演奏されており、周囲は賑やかな音色に包まれていました。

北観音山
屋根の下には、ぎゅうぎゅうに囃子方が入っていますね。

北観音山のお囃子
横から見た北観音山は、駒形提灯の灯りに照らされ、胴懸が薄暗い闇に浮かび上がっています。

北観音山の胴懸
囃子方の演奏に合わせて、何本も吊るされた紐が上下に動き、チリンチリンと高い音を響かせていましたよ。
橋弁慶山
北観音山から南に進み、蛸薬師通に来たところで東に歩き、烏丸通の近くまでやって来ました。
ここには、橋弁慶山が建っています。
橋弁慶山は舁山なので、曳山よりも小ぶりです。

橋弁慶山
御神体の弁慶と牛若丸は、まだ山には乗っておらず、会所の2階で並んで外を向いていました。

弁慶(左)と牛若丸(右)
橋弁慶山は、五条大橋で弁慶と牛若丸が戦う様子をあらわした山です。
会所の1階には、五条大橋もありますよ。

五条大橋
巡行の際は、山の上に五条大橋が設置され、その上で牛若丸が宙に浮かび、弁慶に攻撃を仕掛けようとした状態で静止しています。
実際に見ると、牛若丸がよく転げ落ちないなと感心しますよ。
鯉山
橋弁慶山から少し西に戻り、室町通を北に歩き、鯉山にやって来ました。
鯉山も橋弁慶山と同じく舁山なので小ぶりです。

鯉山
鯉山の会所は非常に賑わっていました。
登竜門に由来する山で、巡行時には、滝を登る鯉が山の上に安置されます。
鯉は、左甚五郎作と伝わっており、しっぽの反り具合が本物の鯉のようですよ。
まだ鯉は会所に祀られており、山には乗っていませんでした。
鯉山は、まだ「鯉」と書かれた黒色の幕で覆われている状態。

鯉
会所に入ってお参りしようと思ったのですが、長蛇の列ができていたので断念しました。
黒主山
鯉山から室町通を北に進み黒主山にやって来ました。
黒主山も舁山です。

黒主山
山の上には、桜が乗っています。

黒主山の桜
謡曲「志賀」により、歌人の大伴黒主が桜を見上げる姿を現しています。
大伴黒主はまだ会所の中。
山に飾られている桜の造花は、翌年の粽(ちまき)に添えられます。
その桜を玄関に挿すと悪事除けや泥棒除けになると伝えられていますよ。
黒主山の会所の前に毎年登場するのが、鯉がたくさん描かれた大きな垂れ幕です。

鯉の垂れ幕
近くの説明書には、「祇園会・無病息災と誉田屋源兵衛創業287年を慶ぶ287匹の鯉たちが時空を舞う」と記されていました。
287匹もの鯉がここに描かれているんですね。
祇園祭の期間にだけ登場するこの垂れ幕も、宵山の見どころです。