10月22日。
この日は平安遷都が行われた日で、京都市では、毎年、時代祭が行われます。
明治維新時代から延暦時代まで、時代をさかのぼりながら時代行列が京都御所から平安神宮まで練り歩き、沿道は大勢の観覧者で賑わいます。
今年は、平安神宮から南に向かって延びる神宮道沿いで時代祭を観覧しました。
名誉奉行
神宮道には、地下鉄の東山駅から三条通を東に約5分歩くと到着します。
正午に京都御所を出発した時代祭の行列は、午後2時過ぎに三条通から神宮道に入ってきました。
先頭はパトカー。
パトカーの後ろからは、馬に乗ったお巡りさんが続きます。
そして、「1300年に向けて、いつも新しい古都」と記された横断幕を持つ婦人の列がやって来ました。
平安遷都は794年なので、1994年にそれから1200年を迎えました。
1300年は2094年ですね。
時代祭の最初の列は、名誉奉行です。
時代祭は市民が京都の誕生を祝う祭りということから、京都府知事、京都市長、府議会正副議長、市会正副議長、商工会議所会頭、時代祭協賛会会長らが名誉奉行を勤め、行列に参加しています。
下の写真に写っている馬車に乗っているのは、市会議長と市会副議長です。
馬車は3騎通過していきました。
馬車の後ろから、時代祭ののぼりが続きます。
その後ろからやって来る騎馬は、総奉行です。
維新勤王隊列
総奉行が過ぎると、いよいよ時代行列の登場です。
最初に登場するのは明治維新時代の維新勤王隊列です。
その先頭を馬に乗ってやってきたのは御使番です。
江戸時代が終わり明治時代に入っても、幕府方の諸藩が抵抗する戊辰戦争(ぼしんせんそう)が東北でも続いていました。
その鎮撫のため、京都からも北桑田郡山国村から山国隊が新政府軍に参加しています。
維新勤王隊列は、山国隊の姿にならったものです。
御使番の後ろを笛を吹きながら兵士がやって来ます。
笛の後ろから太鼓も続き、ドンドンと大きな音を響かせていました。
京都御所から平安神宮まで、約4時間も歩きながら笛を吹くのは、さぞ大変でしょうね。
笛の後ろからやってきたのは、錦の御旗です。
錦の御旗は、官軍であることを示すもので、これを立てながら朝敵討伐に向かいます。
時代祭が始まった頃は、山国村有志が参加していましたが、大正10年(1921年)から時代祭の執行母体である平安講社第8社が引き継ぎ、維新勤王隊として奉仕するようになっています。
維新勤王隊列のちょうど真ん中あたりを赤い服を着た隊長が馬に乗って進んでいきます。
その後ろの馬に乗っているのは参謀。
さらに後ろの緑色の服を着ているのが司令長です。
司令長の後ろからは銃を担いだ兵士が続きます。
こちらも勇ましい。
そして、後方からは食料その他の軍用品を運送する輜重頭(しちょうがしら)が馬に乗って進んでいきます。
これで維新勤王隊列は終了です。
この後は、維新志士列が登場します。