2月上旬に京都市下京区の興正寺に梅を見に行った後、北隣に建つ西本願寺に参拝しました。
西本願寺は、京都駅から最も近い世界遺産に登録されている寺院です。
そのため、参拝者は比較的多いのですが、境内が広々としているため、それほど混雑することはありません。
冬の境内
西本願寺には、京都駅から北西に約10分歩くと到着します。
堀川通に面する御影堂門(ごえいどうもん)から境内に入りましょう。
空は雲が多かったですが、日が射していたため境内は明るかったです。
上の写真の中央に植えられている逆さイチョウは、枝だけの状態で春を待っていました。
左に写っている大きな建物は、浄土真宗の開祖の親鸞聖人を祀る御影堂です。
それでは、御影堂にお参りをしましょう。
御影堂の太い柱を支えている沓石(くついし)。
かつては、ざくろの木で造られた沓石を使っていましたが、江戸時代末期の親鸞聖人六百回大遠忌(だいおんき)を迎えるにあたって修理が行われ、木から石に替えられています。
沓石は、表面を厚さ3cmの木で覆っているので、木でできているように見えるのですが、隙間から中を覗くと石で柱を支えているのがわかりますよ。
御影堂の前の天水受け。
天水受けの四隅を天の邪鬼が支えています。
この天の邪鬼を見ると、いつも、どんな悪いことをしたら、このような罰を受けるのかと思ってしまいますね。
天の邪鬼は、寛永13年(1636年)の御影堂再建後から、ずっと天水受けを支え続けています。
御影堂の北側にも、大きな阿弥陀堂が建っており、中には阿弥陀さまが祀られています。
御影堂と阿弥陀堂は廊下がつながっており、どちらのお堂にも上がってお参りできますよ。
阿弥陀堂の南側では、白色と赤色のサザンカが咲いていました。
西本願寺の境内で花を見るのは珍しいですね。
境内の南側には、国宝三唐門の一つに数えられる唐門が建っています。
西本願寺にお参りした時は、この唐門も見ておきたいですね。
とてもカラフルで、唐門はカラフル門の略ではないかと思ってしまいます。
唐門の装飾の中には、牛を連れて歩いている人の姿も見られます。
牛飼いでしょうか。
唐門には、牛の他にもいろんな動物がいるので、探してみるのも楽しいですよ。
唐門の近くにある大玄関。
大玄関にも、唐門と同様に屋根の下に弓なりの唐破風(からはふ)が設けられています。
大玄関は、宝暦10年(1760年)の親鸞聖人五百回忌の時にその姿が見られるため、それよりあまり遡らない時期に造られたと考えられているとのこと。
大玄関の前にある大玄関門は、いつも閉ざされているので、ここから外に出ることはできません。
そのため、再び御影堂門に戻って、西本願寺から出ました。
西本願寺では、「京の冬の旅」で、2024年3月10日まで飛雲閣の特別公開が行われています。
拝観料は800円です。
普段は見られない飛雲閣ですから、3月10日までに西本願寺に参拝した際は、ぜひ、飛雲閣も拝観してください。
この後は、梅小路公園に梅を見に行きます。
なお、西本願寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。