10月上旬に京都市伏見区の伏見桃山城を訪れた後、北西に約15分歩き、栄春寺に参拝しました。
栄春寺は、あまり有名なお寺ではなく、お参りに訪れるのは地元の方くらいです。
私も、これまでに数回しか参拝したことがなかったのですが、近くを通りかかったので、久しぶりにお参りしていくことにしました。
萩とコスモス
栄春寺には、近鉄丹波橋駅、または、京阪電車の丹波橋駅から北東に約7分歩くと到着します。
参道の入り口にやって来ました。
参道をまっすぐ歩き、途中で左に曲がると諸堂が建っています。
栄春寺の総門は、伏見城の遺構ということですが、境内には、門が2つあるので、どちらが総門なのかわかりません。
足元では、赤色の萩の花がたくさん咲いていました。
今年の京都の萩は、開花が遅く、9月末頃から見ごろを迎えたところが多かったですね。
境内の中央に立派な本堂が建っているので、お参りをしましょう。
栄春寺の創建は、永禄11年(1568年)で、道元禅師が越前に移住後、伏見で最初の曹洞宗寺院として開創されました。
現在の本堂は、天保10年(1839年)の改築で、本尊として祀られているのは、泰澄(たいちょう)大師作と伝わる釈迦如来坐像です。
この釈迦如来坐像は、徳川家康の家臣の酒井重勝が寄進したものとのこと。
本堂の近くには、薬師如来を祀る小さなお堂があったので、こちらにもお参り。
本堂の隣に建つ観音堂には、西国三十三所観音と聖観音が祀られています。
観音さまにも、お参りをしておきましょう。
観音堂の隣に植わっている萩も、見ごろですね。
萩の向こうには、白黒のネコがいました。
観音堂から北に向かうと、小高い丘の上に墓地があります。
栄春寺の墓地は、かつて、豊臣秀吉の伏見城城下町の惣構えでした。
伏見城の土塁の遺跡としては、唯一原形をとどめているのが、栄春寺の墓地とのこと。
墓地の入り口では、コスモスが咲いていました。
コスモスも見ごろですね。
コスモスの近くには、慈母観音が祀られています。
近くの説明書によると、慈母観音は、昭和46年(1971年)2月に管長岩本勝俊禅師に随行してインドの釈尊佛巡拝の折り、誕生の地ルンビニ、成道の地ブダガヤ、初転法輪の地サルナート、入滅の地クシナガラの四大佛跡の石をいただき、釈尊の分骨として納めた観音さまとのこと。
お釈迦さまの大きな慈悲のもとに安らかに眠るように水子の霊を祭り、檀信徒の納骨所と定めているそうです。
そろそろ栄春寺から出ましょう。
久しぶりに参拝した栄春寺は、以前と変わりなく、人が少なくて静かでした。
この後は、藤森神社に参拝します。
なお、栄春寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。