1月中旬に京都市左京区の頂妙寺に参拝した後、仁王門通を東に約2分歩き、寂光寺を訪れました。
寂光寺は、囲碁の本因坊ゆかりのお寺なので、囲碁の世界ではよく知られていますが、旅行や観光で訪れる人はほとんどいません。
そのため、境内はいつも静かであります。
本因坊算砂の石碑
地下鉄の三条京阪駅、または、京阪電車の三条駅から北東に約10分歩くと、寂光寺の山門の前に到着します。
山門の前には、ここが囲碁の名人であった第一世本因坊算砂(さんさ)の旧跡であることを示す石碑が立っています。
北向きに建つ山門。
山門をくぐって南に向かって少し歩くと、左手に第一世本因坊報恩塔と刻まれた大きな石碑が置かれています。
本因坊算砂は、当寺二世の日海(にっかい)上人のことです。
本因坊算砂は、囲碁の達人で、織田信長から名人の名を送られています。
また、豊臣秀吉や徳川家康に囲碁を教えたことでも知られています。
冬の曇り空の境内。
寂光寺は、日蓮宗のお寺で、天正6年(1578年)に日淵上人が上京区の室町出水に創建したのが始まりで、当初は久遠院(くおんいん)と称していました。
その後、中京区の寺町二条に移っており、現在は、跡地付近に囲碁発祥の地を示す石碑が置かれています。
現在地に移ってきたのは宝永5年(1708年)のことです。
それでは、本堂にお参りをしましょう。
本堂の近くでは、ナンテンが赤い実を付けていました。
本堂から見る境内。
本堂前のカエデは、すっかり葉が落ち枝だけになっています。
1ヶ月前は、まだ紅葉が見られたのですが、年が明けると、それも随分と前のことのように思えます。
寂光寺の境内には、多くの車が停車しています。
付近には、日蓮宗の大きな寺院がいくつかありますが、どこも境内の一部が駐車場となっていますね。
ピンク色の椿が咲いていました。
これから京都では春にかけて椿が花を咲かせます。
本堂の南側には、囲碁本因坊元祖之道場があります。
また、境内の南側には、歴代の本因坊のお墓もあります。
さすがに囲碁のゆるキャラのようなものは境内にはありません。
今後、囲碁がブームになれば、寂光寺に参拝する人が増えそうですが、今のところは参拝者が少なく境内は静かです。
その静かな境内の隅でキンシバイが紅葉していました。
6月頃には黄色い花を咲かせるキンシバイですが、まるで海藻のような姿になっていましたよ。
そろそろ寂光寺から出ましょう。
いつもながら境内は無人でした。
この後は、大蓮寺に参拝します。
なお、寂光寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。