6月中旬に参拝した善峯寺。
釈迦堂付近のサツキとアジサイを見た後は、参道を上り、善峯寺で最も高い場所へと向かいます。
善峯寺の境内では、どこからでも迫力ある景色を眺められますが、けいしょう殿と薬師堂からの眺望が特に見事です。
けいしょう殿と薬師堂から眺める京都
ゆっくりと参道を歩き、薬師堂へと続く石段の下にやってきました。
サツキがピンク色の花をたくさん咲かせています。
でも、花はしおれてきており、そろそろ見ごろを終えようとしています。
石段脇にも、サツキが多く植えられていますが、すでに花は散っていました。
石段の近くには、5角形のけいしょう殿が建っています。
けいしょう殿には、善峯寺の復興に尽力した桂昌院を祀っています。
桂昌院は、徳川5代将軍綱吉の生母で、玉の輿の語源となった女性としても知られています。
けいしょう殿には、ベンチが設置されており、座りながら絶景を眺めることができますよ。
真下に山々の緑色が見え、遠くに京都の街並みが望めます。
梅雨の晴れ間になんとも清々しい風景を見ることができました。
京都は晴れの日でも、空気が霞んでいることがあり、遠くを見づらい時があります。
でも、この日は、空気が澄んでいて、遠くの山もくっきりと見えましたよ。
先ほどの石段を上がって、薬師堂の前にやってきました。
薬師堂は、元禄14年(1701年)に建立されました。
中には、桂昌院の両親が祈願したと伝わる薬師如来が祀られており、出世薬師如来と呼ばれています。
薬師堂の左前の石碑には、桂昌院が、この薬師如来を想って詠んだ以下の歌が刻まれています。
たらちをの 願いをこめし 寺なれば われも忘れじ 南無阿弥陀仏
薬師堂は、善峯寺境内の最も高い場所に建っていて、ここからの眺めも格別であります。
右手には、先ほどのけいしょう殿の屋根が見えます。
けいしょう殿よりも、薬師堂近くからの方が、街並みが見やすいですよ。
京都タワー、大文字山、比叡山、船岡山も見えますし、京都御苑の広大な緑色の敷地もわかります。
いつまでも眺めていたい景色ですね。
薬師堂の裏には、蓮華寿院旧跡庭があります。
ここは、青蓮院から移ってきた宮さまの住坊旧跡の庭です。
池のほとりに植えられているカエデには、モリアオガエルの卵がありました。
モリアオガエルの卵は、これだけでなく、10個くらいはありましたよ。
薬師堂の裏手の参道を下ります。
これからは、帰り道です。
途中には、石仏不動明王を祀る青蓮の滝があります。
滝の竿石は、青蓮院より拝受したものとのこと。
寛文13年(1673年)に建立された阿弥陀堂は工事中でした。
阿弥陀堂の隣の書院にも入れませんでした。
阿弥陀堂前の石段を東に下りて観音堂の近くに戻ってきました。
休息所に入ってちょっと休みましょう。
休息所の中には、金色の仏さまが、たくさん並んでいました。
観音堂の南には寺宝館があるのですが、この日は、中に入れませんでした。
寺宝館には、入れる日もあれば入れない日もあります。
公開されるのは春季と秋季なので、梅雨の時期には寺宝館に入ることはできません。
善峯寺を1周し、山門に戻ってきました。
来るときは見上げた山門を石段上から見下ろします。
山門の奥の青空が爽やかでしたよ。
善峯寺の境内は、とても広く、拝観案内を見ながら歩かないと、見るべきものを見逃してしまいます。
今回、私も桂昌院廟を見忘れましたし、青蓮院の宮御廟にも行き忘れました。
京都観光では、自動車を使うのは道路が混雑するので推奨しません。
でも、善峯寺には、バスが1時間に1本しかないこと、京都市のはずれにあって道路が混雑しないことから、自動車で訪れるのもありです。
また、駐車場から善峯寺に入った方が、300メートルの上り坂の参道を歩かなくて済むので楽です。
善峯寺のアジサイは、6月末までは見ごろを保っているでしょう。
なお、善峯寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。