7月24日に行われた祇園祭後祭の山鉾巡行。
私は、四条河原町付近で観覧してきました。
すでに8基の山が過ぎ去り、残っているのは黒主山(くろぬしやま)と大船鉾(おおふねほこ)だけとなりました。
黒主山
四条河原町の交差点で、ぐるぐると何回も回転して西に方向転換した黒主山がやってきました。
黒主山は、謡曲「志賀」を題材にした山です。
六歌仙のひとりの大伴黒主が桜の花を眺める姿を表しています。
山の上の御神体の人形には、「寛政元年五月辻又七郎狛元澄作」の銘があるとのことですから、江戸時代初期に作られたのでしょうね。
夏なのに枝垂れ桜が満開です。
季節が春に逆戻りしたかのようです。
なお、黒主山には、盗難除のご利益があるそうです。
大船鉾
いよいよ後祭の山鉾巡行も終わりが近づいてきました。
四条河原町に最後に入って来たのは、大船鉾です。
四条通には、裃袴を着けた人たちが床几に座っています。
大船鉾の辻まわしを見届けているのでしょうか。
辻まわしの準備を終えた大船鉾が、大きな体を回転させます。
でも、1回の辻まわしでは、完全に方向転換することはできません。
再び、辻まわしの準備に入ります。
そして、回転。
徐々に向きが変わってきましたが、まだ斜めを向いています。
最終的に4回目の回転で、進路を西に変えることができましたよ。
前祭(さきまつり)の船鉾(ふねほこ)を出陣船鉾というのに対し、大船鉾は凱旋船鉾とも呼ばれています。
大船鉾は、元治元年(1864年)の蛤御門の変で焼失し、平成26年(2014年)に150年ぶりに復興しました。
まだ復元途中のようで、これからは漆塗りなどが行われていくようです。
大船鉾が近くにやってきました。
舳先の大金幣(だいきんぺい)がとても重そうに見えますが、どうなのでしょうか。
真横から見る大船鉾は迫力満点。
その大きな体をゆっくりと西に進めていきました。
これで2017年の後祭の山鉾巡行は終わりです。
後祭の山鉾巡行は10基だけなので1時間程度で見終わりました。
これくらいで見終わる方が、体が疲れなくて良いですね。
空も曇っていたので、あまり暑くなく、山鉾巡行の観覧に適した気候でしたよ。
この後は、四条河原町の東に場所を移し、花傘巡行を見ます。