7月上旬。
京都市上京区にある京都御所を訪れました。
京都御所は、その名のとおり江戸時代以前は天皇の住居として使われていました。
現在は皇居が東京にあるため、京都御所には誰もお住まいではありません。
2016年の春までは、春季と秋季の2回、京都御所の一般公開が行われていましたが、同年夏から月曜日と年末年始以外は、誰でも無料で拝観できるようになりました。
一部工事中
京都御所の最寄り駅は、地下鉄の丸太町駅、または今出川駅です。
どちらからでも、京都御所へは5分ほど歩けば到着します。
拝観受付となっている清所門にやってきました。
ここで、お巡りさんに手荷物検査を受けた後、入門証を手渡されます。
その入門証を首にかけて、京都御所内を拝観します。
清所門は、西側にあり、そこから反時計回りに進んでいきます。
参内を許された者が玄関として使用した御車寄(おくるまよせ)を過ぎ、控えの間として使われていた諸大夫(しょだいぶ)の間にやってきました。
上の写真の左側に写っているのが諸大夫の間です。
虎の間、鶴の間、桜の間と3つの部屋があり、身分に応じて入る部屋が異なります。
一般公開が行われたいた頃は、人が多かったのですが、今は無人に近い状態です。
諸大の間から天皇皇后両陛下の玄関として使用される新御車寄(しんみくるまよせ)を過ぎ、一番南の建礼門までやってきました。
建礼門の前には朱色の承明門(じょうめいもん)があり、その奥に京都御所最大の建物の紫宸殿(ししんでん)が建っています。
晴天の下で見る紫宸殿は美しいですね。
紫宸殿は、重要な儀式が行われる建物で、京都御所の正殿です。
紫宸殿の東側に建つ春興殿は、現在修復工事中。
春興殿は、緑色の銅板葺の屋根を持つ建物なのですが、工事が終わるとどのような姿になっているのでしょうか。
近年、京都のお寺で、銅板葺の屋根から檜皮葺に葺き替えられているところがいくつかあります。
春興殿も檜皮葺になるのでしょうか。
紫宸殿の北側に建つ清涼殿。
こちらは、天皇の日常の住いとして使用されていた御殿です。
菅原道真の怨霊が雷を落とした建物としても有名ですね。
御池庭と御内庭
清涼殿を見た後は、京都御所の北へ。
横に長い建物は、小御所です。
小御所は、将軍や大名などとの対面の儀式の場として使用された建物です。
歴史的には、慶応3年(1867年)12月の小御所会議が有名ですね。
この会議の後、年明けに鳥羽伏見の戦いが起こりました。
小御所の北側には御学問所があり、両建物の東側に大きな池が配されています。
池を中心とした池泉回遊式庭園の御池庭(おいけにわ)は、とても大きな庭園です。
池の南に架かる欅橋(けやきばし)と一緒に見る池と木々が美しいですね。
水面に映る青空も見事ですよ。
御池庭の北へ。
ここには、御常御殿(おつねごてん)があります。
御常御殿も清涼殿とともに天皇の住まいとして使われていました。
また、儀式や対面の場としても使われることがありました。
御常御殿の正面には、御内庭があります。
御池庭よりも小ぢんまりとしていますが、それでも、お寺などで見かける庭よりも広いです。
こちらも木々の緑が美しいですね。
御常御殿の北にある御涼所(おすずみしょ)。
御涼所は、夏を涼しく過ごすために風通しが良いように造られているそうです。
中に入ったことがないので、どれくらい涼しいのかはわかりません。
御常御殿から御三間(おみま)を過ぎ、出口付近にやってきました。
京都御所の建物の上に浮かぶ白雲が夏らしいです。
私が京都御所を訪れた日は、まだ梅雨明けしてませんでしたけどね。
夏の京都御所は、訪れる人がとても少なかったです。
おかげで、写真にほとんど人が写りこみませんでしたよ。
なお、京都御所の詳細については以下のページを参考にしてみてください。