京都にはたくさんの神社が建っています。
京都が風情ある街並みをしているのは、いろんなところに神社があることが理由のひとつでしょう。
神社はどこも同じように見えますが、細かいところを見ていくと、その神社に独特の装飾があったりします。
京都市中京区に建つ下御霊神社(しもごりょうじんじゃ)も、パッと見た感じはそんなに特徴があるように思えないのですが、実は、正門の参拝者が気付きにくいところに龍の装飾があるのです。
龍や麒麟などの装飾
下御霊神社は、京阪電車の神宮丸太町駅から西に5分ほど歩いた辺りに建っています。
地下鉄だと丸太町駅が最寄り駅ですね。
寺町通に面している朱色の鳥居。
その奥には正門が建っています。
下御霊神社に参拝するときは、通常、この正門をくぐります。
でも、正門をじっくりと見ることはないので、ここにすばらしい飾りがあることに気づく人はほとんどいません。
実は、私も、その装飾に気づいたのは、つい最近のことなんですけどね。
鳥居をくぐって正門の前まで来たら、門の梁(はり)の部分を見上げてください。
すると、中央に龍の飾りがあるのが見えます。
鱗まできれいに彫られていますね。
左を向いて開く口からは、今にも炎を吐き出されそうです。
龍の隣には、朱雀に乗った仙人の飾りもあります。
反対側の龍の隣には、玄武に乗った仙人も。
飾りは正門の表だけではなく裏にもあります。
下の写真に写っているのは鳳凰の飾りです。
そして、こちらは麒麟(きりん)。
有名ビールメーカーの麒麟にそっくりですね。
この正門の飾りには色がついていませんが、正門ができた時からまったく色を付けていなかったのでしょうか。
正門は、天明の大火(1788年)の後に仮皇居の建礼門として造営されたものを下賜され移築してきたものと伝えられています。
仮皇居だからと言っても、梁の飾りを見ていると手抜きをしていなかったことがわかりますね。
私が正門の装飾に気づいたのは、正門の近くに案内があったからです。
さすがにこの案内がなければ、いつまでも梁の飾りに気づかなかったでしょうね。
下御霊神社に参拝される方は、ぜひ、正門の梁の飾りもご覧になってください。
なお、下御霊神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。